「サイドスクワット」は通常の縦に沈み込むスクワットと違い、左右に沈み込むエクササイズです。
下半身を効果的に鍛えるため、太もも痩せやヒップアップ効果があるうえ、きれいな姿勢が手に入ります。
また日常的な動作がとりやすくなり、日々を快適に過ごせるようになるのもメリットです。
運動初心者や女性にもおすすめの「サイドスクワット」について、メリットやトレーニング方法を詳しく解説していきます。
目次
サイドスクワットとは?
サイドスクワットとは横に沈み込むスクワットです。
高重量がかかる通常のスクワットと違い、バランス力の方が重要なため、初心者でも取り入れやすいエクササイズです。
下半身だけでなく上半身も意識しながら行うので、体幹を鍛えることができます。
サイドスクワットで鍛えられる筋肉
サイドスクワットで鍛えられる筋肉は主に太もも~お尻周りの筋肉です。
1.大腿四頭筋
太ももの前側にある筋肉で、ヒザ関節の曲げ伸ばしに使われます。
全身の筋肉のなかで最も強くて大きい筋肉です。
2.内転筋
太ももの内側の筋肉です。5つの筋肉で構成されており、股関節を動かすのに使われます。
骨盤を固定して姿勢を保ったり、歩行を安定させたりと、人体に必要不可欠の筋肉です。
3.大臀筋
単体の筋肉のなかでは最も大きいお尻の筋肉です。
「筋萎縮(きんいしゅく)」という筋肉がやせ細るとお尻が垂れ下がり、逆に引き締まると形のよいお尻に見えるようになります。
サイドスクワットのメリット5つ
サイドスクワットは左右交互に沈み込み、一つの動作に時間がかかるので、脂肪を燃焼させることができます。
ランニングや水泳と違って、家で簡単に行えるダイエット方法といえるでしょう。
1.内もも痩せ
内ももは日常生活の動作だけでは鍛えることが難しい筋肉です。
サイドスクワットは片脚ずつに重心をかけて行うため太ももの筋力が向上します。
また股関節から内ももにかけて意識しながらしっかり伸ばすと、よりストレッチ効果がアップ。
筋力を上げつつ、血行を促進して老廃物を排出できるので、太もも痩せが期待できます。
2.ヒップアップ
太ももの筋肉を鍛えることでたるんだお尻が上がり、ヒップアップを実現。
サイドスクワットは骨盤を左右に動かすので、骨盤が強化され、お尻の横幅も引き締まります。
お尻周りが細くなるため、シルエットが出やすいパンツを履いても綺麗に見せられるでしょう。
3.痩せやすい体質になる
サイドスクワットを続けると痩せやすい体質になります。
体の重心を左中央右と変えながら行うので、体幹を鍛えることができます。
体幹は体の中心を通る重要な筋肉であり、力がつくことで基礎代謝が上がって痩せやすい体質に変化していくのです。
4.姿勢がきれいになる
サイドスクワットを正しいフォームで続けることで、腹筋や背筋が鍛えられ、美しい姿勢が手に入ります。
姿勢がきれいだとシンプルなファッションも様になるので、洋服選びも楽しくなるでしょう。
5.ケガをしにくくなる
サイドスクワットは体のバランス力が身につき、下半身を強化します。
歩く・走る・階段の上り下りといった日常的な動作が行いやすくなるので、ケガをしにくくなります。
サイドスクワットは、体の硬さや運動不足が原因でケガをしやすい人におすすめのエクササイズです。
サイドスクワットのやり方
サイドスクワットの手順は以下の通りです。
- 背筋を伸ばしてまっすぐ立つ
- 肩幅より広く両足を広げる
- 片方のヒザを外側に曲げながら、腰をゆっくり落とす
- 体をぶらさないように腰を上げる
サイドスクワットのポイント
サイドスクワットを行うときのポイントは4つです。
それぞれの動作でポイントをしっかりと押さえて行うことで、安全に筋肉にアプローチすることができます。
1.背筋を伸ばしてまっすぐ立つ
必ず背筋をまっすぐ伸ばし、胸を張って行いましょう。
背筋が曲がっていたり、前後に傾いていたりすると、ヒザや腰を傷める可能性があります。
2.両足を肩幅より広く開く
肩幅の2倍を目安に開くようにしましょう。
つま先は外側へ向けることがポイントです。
つま先が内側を向いているとヒザに負荷がかかり、ヒザを傷める原因に繋がります。
3.片方のヒザを外側に曲げてゆっくり腰を落とす
ヒザが90度に曲がる位置まで腰を落としましょう。
腰を落とすときは、内ももの筋肉をしっかり意識しながら行います。
伸ばす方の脚はまっすぐの状態をキープすることで、ストレッチ効果が高まります。
4.左右繰り返す
手順の①~④を左右5回ずつ繰り返し、3セット行いましょう。
1セットの場合は筋肉への効果が少なく、5セットの場合は関節の負担が大きくなるため、3セットが理想的です。
サイドスクワットの効果を高めるには?
サイドスクワットの効果をより高めるには、筋肉を意識しつつ、呼吸を止めずに行うことが重要です。
詳しく見ていきましょう。
筋肉を意識しながら行う
筋トレは筋肉を意識しているかしていないかで効果が大きく変わります。
鍛えたい部位を意識することで筋肉の動きがよくなり、引き締め効果が高まります。
サイドスクワットは日頃鍛えにくい内転筋を鍛えられるのが特徴なので、必ず内ももとお尻を意識しながら行うようにしてください。
ゆっくり深呼吸をしながら行う
ゆっくり深呼吸をしながらサイドスクワットを行うことで、筋肉の毛細血管に酸素が行き渡り、脂肪燃焼率が上がります。
体の筋肉もしっかりほぐれるため、正しいフォームをとりやすくなってより効果的なトレーニングができるでしょう。
サイドスクワットができない場合の対処法
サイドスクワットができない場合は、原因を知り適切な対処法をとることで、徐々に行えるようになります。
できない場合はお尻のストレッチを行う
サイドスクワットができない人は、深くしゃがむことができていない場合が多いです。
原因はお尻周りの柔軟性が低いこと。
事前にお尻周りの柔軟性を高めるストレッチをしましょう。
筋肉がほぐれ、しゃがみやすくなります。
- あぐらをかいて座り、背中をまっすぐ伸ばす。
- 右脚を立てて、左脚の外側へ回す。
- 左手で左ヒザをできるだけ胸に近づける。
- そのまま上体を右にひねり、20秒キープする。
- ゆっくりと元に戻し、左脚も同様に行う。
- 左右2回ずつ繰り返す。
ヒザが痛い場合は?
サイドスクワット後にヒザが痛くなるのは、フォームが間違っていることが原因です。
以下に当てはまらないか確認し、改善していきましょう。
ヒザがつま先より前に出ている
お尻を後ろに出すことを意識しながら行いましょう。
腰を落とすときにヒザが内側に曲がっている
つま先を外側に向けるようにすると、自然とヒザが外側に開きやすくなります。
サイドスクワットのバリエーション
サイドスクワットには複数の種類があります。
通常バージョンに慣れてきたら少しずつ取り入れてみましょう。
ダンベルを使用したサイドスクワット
ダンベルを使うことでより負荷がかかり、通常と同じ回数でも効果が高まります。
基本的なフォームは同じです。両手にダンベルを持ち、両腕を前に伸ばして行いましょう。
ダンベルがない場合は、500mlのペットボトルでもよいです。
サイドスクワットジャンプ
スクワットにジャンプと相撲の四股(しこ)の動きが加わった、全身に効くエクササイズです。
- 両足を肩幅より広く開き、両手を上に伸ばします。
- 軽くヒザを曲げて反動をつけ、真っ直ぐジャンプします。
- 着地と同時に深く腰を落とし、上体をひねりながら右手で左足のつま先にタッチします。※両脚を広く開き、ヒザを90度まで曲げるようにします。
- ①~②を行い、③で左手で右足のつま先をタッチします。
- 20回繰り返します。
まとめ
サイドスクワットを正しいフォームで続けることで、美しいシルエットと健康的な体が手に入ります。
日常生活や運動時も疲れにくくなり、より充実した毎日を送れるようになるでしょう。
ぜひ本記事を参考にして、今日から始めてみてください。