フレンチプレスは二の腕部分にあたる上腕三頭筋を効率的に発達させる筋トレです。
「自宅でもできるダンベルを使った腕の筋トレ方法を知りたい」
「太くたくましい腕を手に入れたい」
今回は初心者でもできるフレンチプレスの効果的なやり方やトレーニングのコツを説明します。
男性のみならず、プルプル二の腕を引き締めたい女性にも有効なトレーニングなので、早速みていきましょう。
目次
フレンチプレスとは?
フレンチプレスには数多くのバリエーションがありますが、一般的なフレンチプレスは、立った状態でダンベルを頭の後ろで持ち上下させるダンベルフレンチプレスが有名です。
片手で行う場合や、両手でダンベルを持つ場合もありますが、いずれのフレンチプレスも二の腕を鍛える筋トレです。
他にもチューブやバーベルを使用したフレンチプレスもありますが、これらの方法は後述するため、まずはダンベルフレンチプレスのやり方について解説していきます。
フレンチプレスで上腕三頭筋を鍛えるメリット
フレンチプレスは二の腕の筋肉である上腕三頭筋、その中でも長頭と呼ばれる筋肉に非常に強い刺激を与える事ができる種目です。
この筋肉を鍛えると、腕の根元から太く力強い、たくましい腕を作る事ができるのです。
上腕三頭筋の長頭を鍛えるメリット
フレンチプレスは上腕三頭筋を構成する3つの筋肉のうち、長頭と呼ばれる筋肉をメインのターゲットにしています。
長頭は上腕三頭筋の中では唯一肩関節とヒジ関節をまたいでいる多関節筋と言う特徴があり、ヒジを伸ばす働きと、腕を前方から後方に振り下ろす働きを持っています。
フレンチプレスは腕を頭上まで上げヒジを曲げるフォームのため、筋肉が最もストレッチされた状態で負荷をかける事ができる種目なのです。
筋肉を効率良く大きくするメカニズムの一つがこの「ストレッチの刺激」というものです。
筋肉が伸ばされた状態で負荷をかけると筋繊維が傷つき、破壊されます。
筋繊維が損傷から回復する過程で筋肉が大きくなると言われています。
筋肉を最大限ストレッチする事ができるこのフレンチプレスは、上腕三頭筋の筋肥大に最適な種目と言えます。
・上腕三頭筋長頭
ヒジ関節を伸展させる作用と上腕を回外させ回旋動作では回旋腱筋版と共働
・上腕三頭筋外側頭
ヒジ関節を伸展させ上腕三頭筋内側頭と共働
・上腕三頭筋内側頭
ヒジ関節を伸展させ上腕三頭筋外側頭の補助として共働
たるんだ二の腕を引き締める女性にうれしいメリットもある
二の腕のたるみが気になるという女性の方にもフレンチプレスはオススメです。
たるみの原因のひとつに上腕三頭筋の長頭のゆるみがあげられます。
イメージとしては長頭が伸び切ったゴムのような状態になっているため、たるんだ筋肉に刺激をいれることで筋肉が張りを取り戻し、たるみを撃退することができるのです。
筋肉を大きくすることは目的としないので、15回連続で行える程度の軽めのダンベルで多めの回数を行うと、二の腕が引き締まる効果が期待できます。
フレンチプレスの正しいやり方
立った状態で片手でダンベルを上下する、ダンベルフレンチプレスの正しいやり方を説明いたします。
まずは高重量をあつかうよりも正しいやり方を理解してフォームを安定させましょう。
正しいやり方
フレンチプレスにも色々な形がありますが、今回は片手でおこなうダンベルフレンチプレスを紹介します。
- ダンベルを縦向きに片手で持ち、足を肩幅に開いて立ちます。
- 肩の上にダンベルを乗せます。ダンベルは縦に置いてください。
- 両手の親指と人差し指の間にグリップが入るように持ち、上側の重りを内側から支えるように保持します。※バレーのトスのようなイメージです。
- 腕を伸ばしきりダンベルを頭上まで持ち上げます。腕が耳の後ろにくるようにセットしましょう。
- ヒジを曲げながらダンベルをゆっくり後ろ側に下ろしていきます。
- 上腕三頭筋が充分ストレッチされたら丁寧に切り返し、4の位置に戻ります。
- ⑤と⑥を繰り返します。
効果的な重量、回数、セット数
フレンチプレスは重さを追求するよりも、いかに「効かせられるか」を追求する種目です。
5回などの少ない回数で限界になってしまう重さよりも、12〜15回で限界になる重量でトレーニングをした方が丁寧に軌道やスピードをコントロールできる為、効果が高いと言えます。
フレンチプレスの注意点3つ
片手で行う場合も、両手で行う場合も、フレンチプレスを行う時の注意点を説明いたします。
上腕三頭筋の長頭を効かせることができない人は3つの注意点を意識してみてください。
注意点①ヒジを前に出さない
ヒジが前に出ると長頭のストレッチが抜けてしまい、負荷が減ります。
ヒジはダンベルを下ろしながら後ろ引くように動かし、ダンベルを上げる時もほとんどヒジの位置が動かないように注意しましょう。
ダンベルを下に降ろすというよりも、カラダから離していくイメージで行うとよりストレッチを感じる事ができます。
注意点②ヒジは開かない
ヒジが開いてしまうこともストレッチが抜ける原因になります。
ヒジを開くとねじれる力が加わり、ヒジ関節に痛みがでる原因となってしまいます。
フレンチプレスのフォームを上から見たときに、ヒジの角度が45度以上に開かないように注意しましょう。
注意点③胸が反らないようにする
胸は正面か、やや下を向ける意識にすると長頭から負荷が抜けず効きやすくなります。
アゴが上がってしまうと胸も反ってしまいがちなので、アゴを引きおでこを少し前に出しておくと胸の位置が固定されます。
アジャスタブルベンチを使う事で効率アップ
角度を変える事ができるアジャスタブルベンチを使うことでよりフレンチプレスの効率を上げる事ができます。
ベンチのシートを60~90°に立ち上げて、背中を固定します。
カラダでダンベルの重さを支える負担がなくなる分、より重い重量を扱う事が可能になります。
重さが増える分、ヒジや肩への負担も大きくなるので初心者の方は注意しましょう。
60~90°の角度の使い分けは、どのポジションで力を乗せたいかによります。
60°では腕を完全に伸ばしたポジションでも上腕三頭筋には強い負荷がかかりますが、ヒジを曲げる可動域は制限されます。
90°では腕を伸ばしたポジションでの負荷は弱くなりますが、ヒジを曲げる可動域を最大限使う事ができるのです。
アジャスタブルベンチを使うことで負荷のかけ方にもバリエーションを生むことができるので、ぜひベンチを利用したフレンチプレスにも挑戦してみて下さい。
ダンベル以外のフレンチプレスの方法
フレンチプレスはダンベルを使用した方法がよく知られていますが、実は他の道具を使用したトレーニング方法もあるのです。
チューブ、バーベルを使用したトレーニング方法をご紹介します。
チューブを使うフレンチプレス
ダンベルは持っていないけどチューブならあるという方にも、ダンベルとは違った刺激を求める方にもおすすめです。
チューブを使う場合もダンベルを使う場合と同じ形で行います。
- 両足のかかとに近い位置でチューブの中心を踏み、チューブの両端をそれぞれの手で持ちます。
- カラダの横にむかってバンザイするように腕を頭上に上げ、チューブが身体の後ろを通る形にしてください。
- 腕を伸ばし切り、手のひらを上に向けた形がスタートポジションです。
チューブで行う場合はヒジを曲げる方向に負荷がかかり、ストレッチを強くかける事が可能になります。
負荷を高める場合はより強い張力のチューブにするか、チューブの踏む幅をひろげてみて下さい。
バーベルを使うライイングフレンチプレス
シャフトがカーブしているEZバーと呼ばれるタイプのバーベルとベンチを使用したライイングフレンチプレスのやり方についてご説明いたします。
- ベンチに仰向けに寝る
- バーの一番内側のカーブを手のひらに乗せるように持つ
- 頭側の遠くに落としていくようにバーをおろす
- バーをおろすときはヒジだけを曲げるのではなく、腕も振り上げるようにして大きく動かす
- 上腕三頭筋が十分にストレッチされるように3と4を繰り返しおこなう
スタンディングダンベルフレンチプレスはヒジの曲げ伸ばしに強い負荷がかかるのに対し、ライイングフレンチプレスは肩の動きに強い負荷をかけることができます。
まとめ
ダンベルやチューブ、バーベルで行うフレンチプレスを紹介しました。
上腕三頭筋はたくましい腕を作る為に鍛えるべき筋肉です。
二の腕のたるみが気になる女性にもオススメのため正しいやり方を継続的におこない引き締まったほっそり二の腕を目指しましょう。
ポイントをおさえれば上腕三頭筋を効果的に刺激することができるため、ぜひ挑戦してみてください。