「逆三角形の後ろ姿を手に入れたい」と思いトレーニングに励む人も多いでしょう。
逆三角形の体型を手に入れれば、シャツやスーツを着用した状態でもたくましい肉体をアピールできます。
逆三角形の上半身を作るのに欠かせない筋肉は、「三角筋」と「僧帽筋」です。
今回は、その両方の部位を鍛えることができる「ベントオーバーフロントプルアップ」をご紹介していきたいと思います。
目次
ベントオーバーフロントプルアップとは?
ベントオーバーフロントプルアップとはバーベルを使って行うトレーニングです。
- ベントオーバー:上半身を前傾させた姿勢
- フロント:前向き
- プルアップ:懸垂
- 以上3つを組み合わせた背中のトレーニングです。
ベントオーバーフロントプルアップを行うメリット
このトレーニングの最大のメリットは、同時に鍛えることが困難な「三角筋」と「僧帽筋」に同時にアプローチできるという所です。
同時に鍛えることで、バランスよく身体を鍛えることができ、理想の体型に近付けるでしょう。
「三角筋」と「僧帽筋」を鍛えるメリット
さらに、各部位を鍛えるメリットを詳しく紹介します。
三角筋を鍛えるメリット
三角筋とは肩あたりにある部位で、腕を伸ばしたり曲げたり捻ったりなど、さまざまな動きに関わる大切な筋肉です。
そのため、鍛えれば鍛えるほど大きくなりやすく、効果が目に見えてわかります。
また、三角筋を鍛えることによりウエストを引き締めて見せる視覚効果があるのです。
三角筋を鍛える大きなメリット3つです。
基礎代謝が上がる
三角筋を鍛えると身体の大きな筋肉が鍛えられることで、基礎代謝が上がります。
基礎代謝が上がると消費カロリーも増えるので、無駄な脂肪を減らし、自然に痩せやすい身体を作ることが期待できます。無駄な脂肪が減ると、鍛えた筋肉がより分かりやすく浮き出てくるので、モチベーションの向上にも繋がってきます。
スーツやシャツが似合う体型になる
三角筋を鍛えると肩全体がもっこりと丸みを帯びて肩幅が広くなります。ウエスト周りの筋肉とのバランスが大事になりますが、逆三角形の魅力的なボディラインができます。
逆三角形の身体には、スーツやシャツがとてもよく似合います。
男性のスーツ姿に惹かれる女性はとても多いため、大きなアピールポイントとなるでしょう。
腕や上半身の筋トレ効果が高まる
三角筋は、腕と上半身を繋げる筋肉でもあります。そして、腕の筋肉と連動して動く事が多いです。
肩の筋肉が発達させることで、自然に腕の筋肉も太くなり、腕と上半身の筋トレ効果が高まります。
また、三角筋は前部、中部、後部と3つの部位に分けられるため、その3つをバランスよく鍛えることで腕の筋肉もバランスよく鍛えることが可能です。
僧帽筋を鍛えるメリット
僧帽筋は首・肩から背中の上部にかけて広がっている筋肉のことで、デスクワークや運動不足による肩を動かさない生活をしていると、この筋肉が衰えがちになります。
また僧帽筋は、男性ホルモンの1つであるテストステロン受容体が多い筋肉です。つまり、男らしさをアピールできる筋肉ということです。
一方、女性にとっても鍛えるメリットが多い筋肉です。僧帽筋は表情筋や頭皮とも繋がっているため、鍛えることで老け顔防止や、引き締まった美しい背中を手に入れることができます。
僧帽筋を鍛える大きなメリットは以下3つ。
肩こりや猫背、頭痛の解消
僧帽筋は首・肩や背中にまで繋がっている筋肉なので、この部位を鍛えることで肩甲骨を動かして筋肉を緩ませ、血液循環を改善させることが可能です。
血液循環を改善させることで、こりの原因とされる血液中の疲労物質が排出され肩こりや猫背といった身体の悩みを解消できます。
肩や胸周りに厚みができ力強くたくましいボディラインができる
僧帽筋を鍛えると、肩周辺や胸まわりに厚みがついてきます。身体に厚みが出ると三角筋と同じく、洋服を着用した状態でも力強いボディラインになるため、男らしさを存分にアピールできるでしょう。
女性はスッキリとしたキレイな背中や美しい姿勢に
僧帽筋は、男性だけではなく女性も鍛えておくと、女性らしい美しいボディラインを手に入れることが可能です。
首や肩が引き締まることで、今人気のオフショルダーの服も着こなせる他、首の付け根の筋肉が発達することで首を長く見せ、小顔効果が期待できます。
また、僧帽筋を鍛えることで肩甲骨まわりの筋肉も引き締まるため、バストアップにも効果的です。
ベントオーバーフロントプルアップのやり方、コツを解説
前項で説明した「三角筋」と「僧帽筋」をまんべんなく鍛えることが可能なトレーニング、それが「ベントオーバーフロントプルアップ」です。
フォーム重視のトレーニングで、正しいフォームでトレーニングをする必要があります。
早速、トレーニングのやり方と正しい筋トレのコツをご説明します。
ベントオーバーフロントプルアップのやり方
- バーベルの前に立ち、膝を曲げてお尻を後ろにつきだす
- 上半身をやや前傾させて、肩幅の1.5倍の手幅でバーベルをもつ
- ひじを軽く曲げたまま、バーベルを頭より上に持ち上げる
- 頭より上の位置で一度止める
- バーベルを元のポジションにゆっくりともどす
ベントオーバーフロントプルアップをする時のコツ
上半身を前傾姿勢にしたとき、背筋は曲げずに伸ばし、腰を落とした姿勢ではお尻を少し後ろに突きだすように心がけましょう。
ひとつずつの動きを丁寧に確認しながら、軽い重量で正しいフォームを身につけることが重要です。
ベントオーバーフロントプルアップの平均的な重量やセット数
バーベルを使うトレーニングというと重量トレーニングを想像しがちですが、ベントオーバーフロントプルアップはそこまでの重量を必要としません。
一般的な重さとセット数は以下の通りです。
一般的な重量
このトレーニングはバーベルを上げ下げすることによって筋肉が鍛えられます。
そのため、ウエイトは必要以上に重くせず、軽く感じる程度が丁度よいです。
重量よりもフォームと回数を重ねることが重要なトレーニングのため、正しいフォームが保てる重量に設定しましょう。
平均的な回数とセット数
・10~20回×3セット 各インターバル30秒
トレーニングを行う際の注意点
ベントオーバーフロントプルアップを行う際の注意点は以下の通りです。
反動をつけてバーベルを持ち上げないこと
対象の筋肉への効果が薄れてしまうのはもちろん、勢いをつけた状態でバーベルの上げ下ろしをすると、肩関節のケガにつながる場合があります。
バーベルは高重量で行わず、軽めな重量で行う
反動をつけてバーベルを上げてしまう人は負荷が重すぎるということが考えられます。
慣れてきたら重量を上げることを検討するかもしれませんが、無理をすると上腕や腰に負荷がかかってしまいます。
まずは軽い重量でフォームを意識してトレーニングを始めましょう。
背中を丸めずにまっすぐな姿勢で持ち上げる
どのトレーニングでも言えることですが、猫背でのトレーニングは背中や腰を痛める原因となります。
特にベントオーバーのような前傾姿勢で行うトレーニングは姿勢が悪くなりがちです。
つい丸まってしまいがちな背中を、しっかりと伸ばしてバーベルを持ち上げましょう。
三角筋と僧帽筋を鍛える他の種目
ここでは、ベントオーバーフロントプルアップと同じような効果が期待できるトレーニングを紹介します。
アップライトローイング
アップライトローイングは、ベントオーバーフロントプルアップと同じ三角筋と僧帽筋の2つの部位を同時に鍛えることができるトレーニングです。
バーベルやケトルベル、ダンベルなどを使います。
回数は10回×1セットを目安にして行い、余裕がでてきたら回数を増やすのではなく、重量を上げて調整しましょう。
ダンベルシュラッグ
ダンベルシュラッグは、ダンベルを使って行うトレーニングで、僧帽筋(特に上部)に集中的な効果があります。
回数の目安は、10回×3セットで、筋トレ効果をさらに高めるために必ずインターバルを30秒ほどはさみましょう。
まとめ
ベントオーバーフロントプルアップは、三角筋や僧帽筋をバランスよく鍛えるのにピッタリなトレーニングメニューです。
しかし、ベントオーバーフロントプルアップをメニューに組み入れている人はそこまで多くいないのが事実。
このトレーニングは軽重量で行うため、トレーニングの後半に入れることがオススメです。
普段おこなっているトレーニングに物足りない方や、厚みのある背中を作りたい方。
ぜひトレーニングメニュー後半に取り入れてみてはいかがでしょうか。