ローファットダイエットのPFCバランスは?食べても痩せるヒミツ!

ローファットダイエットとは、タンパク質と炭水化物を摂取し、脂質の割合を減らすダイエット方法です。
ダイエットは炭水化物を食べてはいけないイメージがありますよね。
しかし、ローファットダイエットならPFCバランスを意識し、自分の1日に必要なカロリーの範囲内であれば炭水化物を食べられるメリットがあるので続けやすいダイエットと言えます。

結論
ローファットな食事で減量する場合、理想のPFCバランスは3:1:6
● タンパク質:25〜30%
● 脂質   :10〜20%
● 炭水化物 :脂質とタンパク質を引いた割合

今回は、ローファットダイエット中のPFCバランスの計算方法、なぜバランスの取れた食事が必要なのか。
こんな疑問にお答えしていきます。

ご自身の身長、体重、運動量によって必要なエネルギーが変わってきますので、個人に合わせた計算方法もご紹介します。

「ローファットダイエットとは」

ローファットダイエット

【栄養士が解説】ローファットダイエットで減量するたった3つのルール

 

PFCバランスとは?

PFCバランスとは、食事の、タンパク質(Protein)脂質(Fat)炭水化物 (Carbohydrate)のバランスの割合のこと。

厚生労働省が定める「エネルギー産生栄養バランス」として、生活習慣の予防、改善の指標となる三大栄養素の目標を以下の通り提示しています。

● タンパク質:13〜20%
● 脂質:20〜30%(飽和脂肪酸は7%以下とする)
● 炭水化物:50〜65%

参照:厚生労働省「エネルギー産生栄養バランス」

ただし、この数値は、あくまでも生活習慣を予防するための食事のバランス指標です。
そのため、ローファット食で減量するにはこの数値を変更させ、ローファット向きのPFCバランスにする必要があります。

 

なぜPFCバランスが大事なのか

なぜ、ローファットダイエット中はPFCバランスを意識しないといけないのでしょうか?
理由は、筋肉を落とさずに体脂肪を減らすために必要だからです。

● 食べた分だけ運動すれば痩せるんでしょ?
● 食事制限しなくても運動さえすれば痩せる。

確かに、理論上は摂取したエネルギー分を運動で消費すれば太りません。
では、運動でエネルギーはどれくらい消費されるのでしょうか?

以下は体重70kgの人がスポーツを行った時の消費カロリーです。

● ジョギング20分:172kcal
● ゴルフ(電動カート使用)30分:129kcal
● 水泳(クロール)20分:196kcal

参照:タニタ 消費カロリー早見表

コンビニで買えるおにぎり1個あたりのエネルギーが約170〜200kcalなので、食べた分を運動で消費することがいかに大変かわかりますよね。

食べた分を動いて消費するということはやはり現実的ではないので、ダイエットには食事制限が必要です。

 

ローファットダイエットにおけるPFCバランスの重要性

はじめに、ローファットダイエットにおける理想のPFCバランスは3:1:6とお伝えしました。
あくまでも理想のバランスなので、この比率が4:1:5でも問題ないですが、大事なのは脂質の量をなるべく減らすような食事を意識することです。

ヒトの体の約60%は水分でできていて、15〜20%はタンパク質でできています。
タンパク質によって筋肉や臓器、肌、髪、爪などが作られ、食事からのタンパク質が不足すると筋肉量が減り、健康に対しても様々な影響を及ぼします。

筋肉量を増やすならジムに通ってハードなトレーニングをすればいい。

確かにその考えは一理ありますが、タンパク質は不足すると筋肉を分解し、とり過ぎれば体脂肪として蓄えられるため、自分に必要なタンパク質量を把握しないで筋トレをするのはとても効率が悪いと言えます。

だから、PFCバランスを把握する必要があるのです。

脂質を減らすことを意識するあまり、結果としてタンパク質不足にならないように注意しましょう。

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自分が摂取すべきカロリーの計算方法

PFCバランスはあくまでも全体のカロリーに対する、タンパク質・脂質・炭水化物の比率のため、実際に何g摂るべきなのかは、その人が摂取すべき1日のエネルギー量によって変動します。
年齢、性別、筋肉量、体脂肪率、運動量によって必要なエネルギーは変わるため、手間ではありますが計算することはとても大切な作業です。

計算方法はこちらの記事

ローファットダイエット

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ローファットダイエット中のPFCバランスの計算方法

ローファットダイエット中のPFCバランスを元に、あなたに必要な栄養素を計算してみましょう。
抑えるべきポイントは3つ。

● その1 脂質は摂取カロリーの10〜20%
● その2 タンパク質は体重×1.5〜2g摂取する
● その3 炭水化物はカロリーの60%以内に

脂質を全く摂取しないのはフルモンバランスが崩れるため、体に負担がかかります。
三大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物)は生きていくのに必要な栄養素です。
PFCバランスにおいて脂質がカロリーに占める割合を守り、一定量を摂取しましょう。

 

ローファットダイエット中のタンパク質量

ローファットダイエット中のタンパク質の摂取量は、筋トレをする場合は、体重×1.5〜2gまでを目安に摂取するようにしましょう。
タンパク質は不足すると筋肉量が減り、とりすぎると体脂肪として蓄えられるため、この計算方法で算出されたタンパク質量を摂取するように心がけましょう。
ささみや鶏むね肉のような脂質量が少ないお肉はローファットダイエット向きなのでおすすめです。

 

ローファットダイエット中の炭水化物量

ローファットダイエット中の炭水化物はカロリーの50〜60%が理想的です。
ケトジェニックダイエットや糖質制限ダイエットのように、1日の糖質量が何グラムまでと決まっていないため、取りすぎなければ問題ないので、そこまで神経質になる必要はありません。

1日のカロリーにおいて半分は炭水化物が食べれると思うと精神的なハードルも下がるので、ダイエットが続けやすいですよ。

ローファットダイエット中でも筋トレが必要な理由

ローファットダイエットにおいて筋トレが必要な理由は筋肉量を減らさないためです。
ダイエット中は食事を制限するため、摂取カロリーをいつもより減らし体が飢餓状態に陥ります。
体が飢餓状態になると脂肪だけでなく、筋肉を分解してエネルギーに変えてしまうので、エネルギーを補給しつつ、筋肉に刺激をあたえて筋肉量を減らさないために筋トレがおすすめです。

 

筋肉量を増やせば食べても太らない!?

筋肉が減ると体にどのような影響があるのでしょうか。

みなさん、「基礎代謝」と言う言葉を聞いたことはありますでしょうか。
ヒトが生きているだけで消費されるカロリーを「基礎代謝」と呼びます。
基礎代謝は筋肉量が増えると上がり、筋肉が多い人は少ない人にくらべて同じ食事を食べても消費されるカロリーの量に差が生まれます。

食べても太りにくい体を作るためには基礎代謝を上げる必要があり、基礎代謝を上げるには筋肉量を増やすことが必要なため、ダイエット中は運動をすることが勧められています。

ここで言う運動とは、長時間続けられる「有酸素運動」ではなく、体を追い込む高負荷な筋トレ「無酸素運動」を指します。

ジョギングやウォーキングは手軽に始められる運動のため人気ですが、有酸素運動だけでは残念ながら筋肉を増やすことはできません。

確かに有酸素運動は脂肪燃焼効果があるのは事実です。

しかし、長時間の有酸素運動は筋肉を燃料に使うためむしろ筋肉が減ってしまうので要注意です。

筋トレをせずに食事制限でカロリーを極端に落とすことは筋肉を失うことに繋がるので、結果としてリバウンドしやすい体になります。

食べても太らない体を手に入れるためには、食事制限+筋トレが有効と言えます。

まとめ

ローファットダイエットは脂質を減らしてタンパク質、炭水化物をバランスよく食べられるストレスの少ないダイエット方法です。

基礎代謝を下回るカロリー制限ダイエットは、筋肉量が減りリバウンドしやすく、次にダイエットを行うときに痩せにくくなるため、自分に必要な栄養バランスを把握し長期的に体重を落としましょう。

ローファットダイエットは糖質制限ダイエットのように短期間で効果が出るダイエットではありません。
食生活を見直し、運動習慣を付けて健康的に痩せることがローファットダイエットの本質です。

ダイエットの成功の秘密は「ストレスなく継続すること」

みなさんも普段の食事をローファット食に切り替えて、生活に筋トレを取り入れなりたい体を手に入れてみましょう。

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