正座をし上半身を前に倒すチャイルドポーズ。
「なかなかリラックスした気持ちにならない」
「力んでしまって思うようなポーズができない」
と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
この記事では「チャイルドポーズ」について、
・名前の意味
・ポーズのやり方
・効果
・アジャスト方法
・一緒にできるおススメのポーズ
の順にご紹介していきます。
5分程度で読めてすぐ実践できるので、これを機にヨガへの理解を深めてみてはいかがでしょうか。
目次
チャイルドポーズとは?
ヨガの名前をしっかりと理解することで、ポーズのイメージがしやすくなります。
まずは名前の意味から確認していきましょう。
どんな意味?
チャイルドポーズはサンスクリット語で「バーラアーサナ(Balasana)」または「バーラーサナ」といいます。
Balaは「赤ちゃん」、Asanaは「ポーズ」という意味。
英語では「Child’s Pose」と書き、「子どものポーズ」と言われることもあります。
赤ちゃんや子どものように脱力して安らいでいるイメージを持つと良いでしょう。
チャイルドポーズの効果
チャイルドポーズは、ヨガクラスのポーズとポーズの合間に「小休憩のポーズ」としてよく用いられます。
ヨガの最中に急に体調が悪くなった時や、フラフラとめまいがしてしまった時も、慌てずこのポーズで落ち着きましょう。
ここでは、チャイルドポーズがもたらす嬉しい効果を5つに分けてご紹介します。
股関節
股関節の可動域を広げます。
ストレッチに慣れていない人、運動不足の人は股関節まわりが硬くなりがちです。
太もものつけ根は老廃物のたまりやすい場所。
股関節を刺激するとリンパの流れの改善が期待できます。
太もも
太ももの軽いストレッチになります。
正座はももの前側を大きく伸ばす座り方。
はげしいストレッチが苦手な人でもチャイルドポーズなら自然に取り入れることができますね。
首
日ごろ力が入りがちな首すじをリラックスさせます。
特にPCやスマホを使う時間が長い人は、首に疲労が蓄積しています。
「少し首が痛いな」と思ったらこのポーズで痛みを緩和させてあげましょう。
背中
背中や腰の緊張を取り除くことができます。
前かがみになることで身体の前面の意識が抜け、重力に身をあずけることで力を抜きやすくなります。
内臓
内臓を刺激することで、胃腸の働きを整えることができます。
身体の中に滞っていたガスが出やすくなり、便秘の改善に役立ちます。
メンタル
深いリラックス効果を与えます。
身体を丸めた形は、お母さんのおなかの中にいる胎児の格好ともよく似ています。
背中を広げることで息を吐く動作がしやすくなり、自然と副交感神経が優位になっていきます。
イライラする時や、気持ちがそわそわと落ち着かない時、チャイルドポーズで静かな時間を作ると効果的です。
チャイルドポーズのやり方
ポーズのやり方について4ステップで解説していきます。
ポーズを行う際は、床からくる身体の冷えを防止するために、ヨガマットやバスタオルを敷くことをおススメします。
また、ヨガのポーズは呼吸と深く関係しています。
これから行う全ての動作の間、呼吸を止めずに、息を吸って吐くという意識を忘れないようにしましょう。
ステップ1
正座をし足の指は重ねず、親指同士を隣り合わせにくっつけます。
深く息を吐きながら上半身をゆっくり前に倒し、おでこを床へつけましょう。
お尻がかかとから浮かないように、尾てい骨をやや下へ下げるような意識を持ちます。
ステップ2
両手をかかとの横に添え、手のひらは上に向けた状態にします。
重力にあずけて脱力し、背中の後ろに呼吸を入れるようなイメージで息を吸います。
肩の力も抜き、肩甲骨を広く保ちます。
ステップ3
自分が心地よいと感じる時間だけ、おだやかな呼吸を繰り返します。
身体の中を空気が通るたびに緊張を手放し、リラックスしている感覚を味わいます。
ステップ4
手を顔の横につき、床を押しながらゆっくりと起き上がってポーズを解きます。
番外編・腕を伸ばしたチャイルドポーズ
チャイルドポーズには、正座で手を伸ばした形もよく知られています。
サンスクリット語では「ウッティタバーラーアーサナ」といいます。
上半身を前に倒した状態で両手を前方遠くにつくことで、より背中や肩甲骨の伸びを感じることができます。
この時、肩に力が入らないようにしましょう。
ぜひ試してみてください。
チャイルドポーズができない人の対処法
普段正座で座り慣れていない人は、少しやりにくさを感じるかもしれません。
ヨガには「アジャスト」という用語があります。これは、「調整する」という意味。
難しいポーズを無理に行うのではなく、正しい方向にエネルギーを向けることが大切です。
それが、怪我のリスクを最小限にしてヨガポーズの効果を実感することにつながっていきます。
ここでは、チャイルドポーズのよくあるケースとアジャスト方法をご説明します。
お尻がつかない場合
上半身を前に倒すとだお尻が徐々にかかとから浮いてきてしまう場合は、両ひざを少し開き、おでこの前に両手でこぶしを作って重ね、上半身の前屈の角度を浅くします。
尾てい骨を床へ引き下げるようにすると、これだけでも腰まわりのストレッチを実感できると思います。
だんだんと慣れてきたら、こぶしの高さを低くして、前屈の角度を深めていきましょう。
太ももが張る場合
太ももの前側がピンと張ってしまい、そもそも正座が困難な人は、ふくらはぎとお尻の間にバスタオルやクッションを挟んでみてください。
膝の角度が緩和され、呼吸に意識を集中することができるようになります。
その他の場合においても、強い痛みを感じる場合はポーズを一旦お休みしておきましょう。
一緒にできるおススメのポーズ
チャイルドポーズと合わせて行えるおススメのポーズは以下の2つ。
子犬のポーズ
四つんばいになり、両手を大きく前に伸ばします。
ひじを伸ばしたまま床におでこをつけ、背中や肩を伸ばします。
猫のポーズ(キャットアンドカウ)
四つんばいになります。
吐く息でおへそをのぞき込み、吸う息で視線をななめ上に上げます。
呼吸を繰り返しながら、背骨を大きく動かします。
チャイルドポーズでリラックス効果を実感しよう
ここまで、チャイルドポーズのやり方、効果についてお伝えしてきました。
チャイルドポーズの順番は
・正座のまま前屈する
・脱力して深い呼吸を繰り返す
です。
効果としては
・股関節、太もも、首、背中の軽いストレッチ
・内臓の働きを整える
・心のリラックス
が挙げられます。
ヨガの中で欠かすことのできないポーズですので、しっかり覚えておくと良いでしょう。
コツをつかんで正しいやり方で行うことで、深いリラックス効果を得ることができます。
朝起きた時や寝る前などの短い時間でできるので、普段の生活にも取り入れてみてはいかがでしょうか。