「半分の下を向いた木のポーズ」の名前は聞いたことがあるけれど、どんなポーズかなと疑問に思ったことがある方もいるのではないでしょうか。
「木のポーズ」は良く聞くけれど、「半分の」がついた木のポーズは初めて聞いたという方もいると思います。
半分の下を向いた木のポーズは名前こそ、「木のポーズ」と付いていますが、通常の木のポーズとは全然違ったものになります。
この記事はそんな「半分の下を向いた木のポーズ」のやり方やポイントについてご紹介します。
目次
半分の下を向いた木のポーズとは?
半分の下を向いた木のポーズは、サンスクリット語でアルダ・アドー・ムカ・ヴリクシャーサナ/Ardha Adho Mukha Vrksasana(英語名はHalf Downward Facing Tree Pose)と言います。
アルダとは半分、アドー・ムカは顔を下に向ける、ヴリクシャは木と意味です。
逆転のポーズで、下に手をついて足が床と平行に、腰を折り曲げて上半身は壁と平行になるよう維持するポーズです。
逆転のポーズの特徴
下半身より頭の位置が低くなる逆立ちのポーズのことを逆転のポーズと呼びます。
難しいポーズが多いですが、半分の下を向いた木のポーズはそこまで難度が高くなく、比較的取り組みやすいポーズです。
逆さまになることによって、内臓や骨盤が正しい位置に戻ったりする効果があります。
- 内臓を正しい位置に戻すことは内臓機能を正常、または向上することを促し、便秘や下半身太りやむくみに効果的です。また骨盤も引き上げられるので生理不順などの改善にもつながります。
- 足を頭より高い位置におくことで血流が良くなり、むくみや冷え性の改善も促されます。
- 逆さまになることによって脳も刺激されホルモンバランスが整い、ストレスの解消にもなります。
- 体幹が強化され猫背など、姿勢の改善にも効果的です。
- 逆転のポーズを取ったあとは身体中の力が抜けて脱力し、これが疲労の回復につながります。ヨガの最後にこのポーズをとると緊張のあとにリラックスできるので、日頃ストレスが溜まっている方は深い癒やしが得られるでしょう。
半分の下を向いた木のポーズは身体のどこに効果的?
体幹を整え、二の腕、足を引き締めます。
また肩こりを解消し、疲れた内臓の調子を良くします。
禁忌
逆転のポーズは、首を痛めている、高血圧、緑内障や網膜剥離、または生理中の方や妊娠中の方はなるべく控えた方がいいでしょう。
通常の木のポーズとの違い
「木のポーズ」(サンスクリット語:ヴリクシャーサナ)といえば片足立ちをして床についている方の足に体重をかけてバランスをとり、手は合掌の形のまま天井に向かって上げるポーズを想像すると思います。
これはよく言われている木のポーズになりますが、上述した半分の下を向いた木のポーズとはだいぶ形が異なります。
「木のポーズ」は立位のポーズになり、「半分の下を向いた木のポーズ」は逆転のポーズになります。
どちらも体幹やバランス感覚、足を鍛えるのに向いています。
半分の下を向いた木のポーズのやり方
- 壁の前で四つん這いになります。
- 息を吐きながら両手で床を押しながら、下を向いた犬のポーズになります。
- 息を吐きながら足裏を壁につけ、蹴りながら、足が床と平行になるまで上げていきます。
- 上半身と足が90度の角度になるよう調整してその状態をキープし、5呼吸します。
下を向いた犬のポーズの詳細はこちらのページをご覧ください。
半分の下を向いた木のポーズの注意点
壁についた足になるべく力を入れて踏ん張るようにしましょう。
床についた腕との力を分散させるようにした方が全身を鍛えるのに効果的です。
壁に足をつけて上げるのが難しい方は、床に足を付けたまま下を向いた犬のポーズを行いながら、徐々に足を上げていく練習をしましょう。
半分の下を向いた木のポーズの代わりに!似ている他のポーズはある?発展形は?
半分の下を向いた木のポーズを行って、まだ余裕がある場合は、さらに強化版のエクササイズを行ってみましょう。
片足を壁から離して真上に上げて、5呼吸します。
上げた片足を壁に戻して、壁を伝ってよつん這いの姿勢に戻ったら、また半分の下を向いた木のポーズをして、反対側の足も上げます。
この強化版のポーズは体幹やバランス感覚をさらに発展させるものになります。
今回ご紹介しているのは、「半分の下を向いた木のポーズ」ですが、上位版に「下向きの木のポーズ」があります。
下向きの木のポーズ(サンスクリット語:アドー・ムカ・ヴリクシャーサナ/Adho Mukha Vrksasana)
英語名はHandstandです。このポーズは英語名の通り、手で立つ、つまり逆立ちのことを指します。
両手を床について足を真上に上げて身体の上下が反対のままで直立になります。
肩や腕、手首など上半身の強化に効果があります。またバランス感覚を高め、脳を休めリフレッシュするなどの効果もあります。
やり方として壁の前でよつん這いになり、下を向いた犬のポーズをとり、足踏みをしながら、天井に向かって足を真っ直ぐに上げます。
半分の下を向いた木のポーズに慣れたら、挑戦してみるといいですよ。
半分の下を向いた木のポーズと効果が似ているポーズもご紹介します。
合わせてポーズをすると体幹やバランス感覚の向上に効果的です。
下を向いた犬のポーズ(サンスクリット語:アドー・ムカ・シュヴァナーサナ/Adho Mukha Svanasana)
ダウンドッグ(英語:Downward-Facing Dog)とも呼ばれます。シュヴァナは犬という意味です。
両手と両足裏を床につけて、犬が伸びをするように背筋を伸ばすポーズです。
肩こりや猫背の改善に効果的です。二の腕も引き締めます。
半分の下を向いた木のポーズの途中で下を向いた犬のポーズもとります。
詳しくはこちらのページをご覧ください。
舟のポーズ(サンスクリット語:ナヴァーサナ/Navasana)
ナヴァは舟と言う意味です。英語名はBoat Poseです。
座って足を床から離してから、上にあげるポーズになります。
バランス感覚や腹筋、足を鍛え、集中力を高めます。
詳しくはこちらのページをご覧ください。
鋤(すき)のポーズ(サンスクリット語:ハラーサナ/Halasana)
ハラは鋤という意味です。英語名はPlow Poseです。
仰向けになり頭を床につけ、背中を持ち上げながら、足先は床につけます。
腹筋や足を鍛えます。肩こりや腰痛の改善にも効果的です。
詳しくはこちらのページをご覧ください。
鋤のポーズの簡易版にあたるのが半分の鋤のポーズ(サンスクリット語:アルダ・ハラーサナ、英語名:Half Plow Poze)です。
足のむくみに効果があります。
このポーズは仰向けに背中と頭をつけて足を上げるところまでは鋤のポーズと同じです。その後は足を垂直に真上に上げたままキープします。
ハラーサナが難しい方はこちらのポーズを練習されるといいでしょう。
詳しくはこちらのページをご覧ください。
まとめ
半分の下を向いた木のポーズはそこまで難しいポーズではないので、日頃のヨガの練習で取り組みやすいかと思います。
同じ効果のあるポーズと組み合わせながら、日替わりなどで行ってみるとリフレッシュできそうですね。
この記事が「半分の下を向いた木のポーズ」を練習するきっかけになってもらえれば嬉しいです。