寝ながらヨガ:鋤(すき)のポーズでぽっこりお腹や肩こりを解消!

仰向けに寝て足を上げ、頭の上につける逆転のポーズ「鋤のポーズ」。

寝ながらおこなえるヨガ初心者の方にオススメのポーズでお腹を引き締めたり、肩こりや腰痛を軽減する効果があります。

今回はこの「鋤のポーズ」で得られる効果や正しいやり方、うまくできない方へのポイントやコツをお伝えしていきます。

内臓の調子を整えたい方にもおすすめなので、早速みていきましょう。

鋤のポーズとは?

鋤のポーズは、内臓機能を活性化させる逆転ポーズの中でも比較的難易度の低いポーズです。

サンスクリット語で「ハラ・アーサナ」や「ハラーサナ」、英語で「Plow Pose」と呼ばれています。

ハラが「鋤(すき)」、アーサナは「ポーズ」を意味しており、お尻を持ち上げて逆転している姿が、畑を耕す農具の鋤に似ていることが名前の由来です。

鋤のポーズの効果やメリット

鋤のポーズの主な効果は以下の通りです。

内臓機能の正常化・便秘の改善

逆転のポーズは、逆さまになることで内臓が正常の位置に戻り、下垂が改善されます。

内臓機能が正常化することで、便秘の予防や改善にも効果が期待できます。

肩こりや腰痛の解消

鋤のポーズは手を体の後ろで組むことにより、肩甲骨や肩周辺の筋肉をほぐし、肩こりや腰痛の予防・改善効果に期待できます。

体幹の強化やお腹まわりの引き締め

逆転のポーズは、体幹の強化にオススメです。体幹が強化されることで歪んだ姿勢の改善やお腹まわりの引き締めにも効果があります。

体幹をより強化するためには、ポーズとる際に反動をつけずにゆっくりと動作を行うことが重要です。

疲労回復

鋤のポーズは、脊椎から脳内へ多くの酸素や栄養を送る手助けをしてくれます。
そのため、脳の疲労回復や活性化、リラックス効果に期待できます。

自律神経の改善

自律神経の乱れは、首と密接な関係があるため、首と背骨をほぐす鋤のポーズは自律神経を整えるのに最適です。
深い呼吸を意識してポーズをとることで、より効果を得られるでしょう。

鋤のポーズのやり方とポイントやコツ

鋤にポーズのやり方をご紹介します。

いきなりポーズを始めるのではなく、準備運動として筋肉を解してから鋤のポーズを開始しましょう。

準備運動

鋤のポーズをとる前に準備運動をしっかりとおこなうことおこなうことが重要です。

特に、うなじから背中にかけての筋肉はしっかりほぐしておきましょう。

オススメのプレワークは以下の通りです。

  1. 仰向けになり、おへそをのぞき込むように頭を上げ、最もキツイと感じる場所で10秒キープ。
  2. 首が起きた状態で、頭の後ろで手を組み、肘を前に押し出し首の後ろを伸ばす。
  3. 無理のない位置で30秒キープ。※頭を下に向けて押してしまうと首が縮こまって伸びないので注意。
  4. 首が起きた状態で、身体の後ろで手を組む
  5. 肩甲骨を背骨に引き寄せながら肩と耳を遠ざけてリラックス。
  6. ゆっくり呼吸をしながら20秒キープ。

鋤のポーズのやり方

しっかりプレワークで体をほぐしたら鋤のポーズに挑戦してみましょう。

  1. 床に仰向けになった状態で膝を立て、手のひらは床につけて体の横に置く
  2. 息を吸いながら、下腹部に軽く力をいれて両足を天井に向かって垂直に持ち上げる
  3. 息を吐きながら、お尻を持ち上げ、両足を頭側へゆっくりと倒す
    ※中々持ち上がらない人は両手を腰に当てて補助をしてもOK
  4.  足先を頭上の床に付けてしっかり膝を伸ばす
  5. 両手を背中側で組み、肩甲骨を寄せる
  6. この姿勢のまま、ゆっくりと5呼吸ほどキープ。
  7. 息を吐きながら腕をほどいて床もしくは腰に、腹筋を意識しながらゆっくりと元の状態に戻す
  8. 仰向けの体勢で少しの間、リラックス(亡骸のポーズ)

鋤のポーズが痛いと感じる人の対処法

鋤のポーズのような逆転のポーズは、重みで身体に負荷がかかり、「背中が痛い」「首が痛い」「息苦しい」などの悩みをよく耳にします。

初心者でも挑戦しやすいポーズではありますが、プレワークや正しいやり方を理解していないとケガのもとになってしまいます。

それでは、どのように克服しマスターすればよいのか、それぞれの問題の解決方法をご紹介します。

体が硬い人は足を曲げる・イスを使う

体が硬くてポーズをとるのが難しい人は、足を曲げて行いましょう。

足を顔に引き寄せるようにするだけでも十分な効果を得られます。

また、椅子や台を使って段差をつくることもオススメです。

椅子の手前で仰向けになり、両手で腰を支えてお尻を持ち上げ、両膝のすねを椅子の座面にのせてキープします。

背骨が痛い人は長めの準備運動をおこなう

鋤のポーズで背中の痛みを感じる方は、まだ背中の筋肉がほぐれきってない可能性が高いため、準備運動を少し多めにおこないましょう。

また、他のヨガポーズで体をほぐした上で、最後に鋤のポーズをすると痛みがなくなるかもしれません。

それでも痛みを感じる方は椅子やブロックに足をのせてやってみましょう。

首周りが痛い人はタオルを活用

首が痛い人や息苦しさを感じる人は、体幹の強さや姿勢が原因となる場合が多いです。
また、日本人は首が短いのも原因として挙げられます。

この悩みをすぐ解決できる方法は、首より下にブランケットやタオルを敷いてみましょう。

これをすることにより、首にスペースができ、息苦しさもなく、楽にポーズをキープできます。

陰ヨガで安眠効果とポッコリお腹解消

「陰ヨガ」とは、運動量の多い陽ヨガと違い、1つ1つのポーズを数分かけてじっくり行うことで、筋肉の緊張を緩め、体の奥深くまでほぐす柔軟性の向上を目的としたヨガのことです。

鋤のポーズは陰ヨガの定番ポーズとも言え、ベッドの上でも気軽にできるポーズです。

寝る前に行うことで安眠効果だけでなく、体を逆転させて内臓の位置を正常に戻すことにより、消化不良や便秘改善、背中とお腹の引き締め、肌荒れの解消にも効果があります。

毎日寝る前に3分~5分を目安にポーズをとってみましょう。
1~2週間で少しずつ効果が現れると思いますよ。

まとめ

鋤のポーズはベッドの上でも気軽にできるポーズで、数分やるだけで一日の心と体の疲れを解き解してくれます。

また、血行促進にも効果があるため、ダイエットにも最適です。
生理中は、逆さまになることで経血が逆流してしまう恐れがあるため、なるべく避けるようにしましょう。

みなさんのヨガライフがよりよいものになりますように。