ピラティスは優雅な動きに見えますが、実は腹筋にとても効果的なトレーニングです。
実際、「地味なのに、お腹に効きます!」という声は多く耳にします。
昨今のフィットネスブームもあり、「筋肉をつけてお腹を引き締めたい」という人が多いのではないでしょうか。
ピラティスの腹筋エクササイズは、女性や運動初心者でも比較的始めやすいのが特徴です。
そこで今回は、ピラティスインストラクターの筆者が、「お腹の引き締めに効くエクササイズ」のやり方と注意点をご紹介します。
効果をよりあげたい方のために、腹筋の種類やピラティスが腹筋に効く理由についても解説するので、ぜひ参考してくださいね。
目次
お腹を引き締めたい人が知っておくべき腹筋の種類
ピラティスの効果を高めて、お腹を引き締めるためには、どの筋肉を動かしているか意識することが大切です。
正しく筋肉を使えば、少ない回数でも効率的に腹筋を鍛えられます。
一言に「腹筋」といっても、実は4種類もあるのです。
一つ一つわかりやすく解説するので、参考にしてください。
1.お腹のアウターマッスル:腹直筋
「腹直筋」は腹筋の中でも1番表層にあり、「シックスパック」を作るためにトレーニングする人も多い筋肉です。
主な腹直筋の作用は、背骨を丸めたり骨盤を後ろに傾けること。
縦に走っている筋肉なので、お腹に縦線が欲しい人はこの腹直筋を集中的に鍛えましょう。
2.わき腹の筋肉:腹斜筋
「腹斜筋」はお腹の脇にある筋肉で、「外腹斜筋」と「内腹斜筋」の2種類があります。
外腹斜筋は一番外側にある腹筋です。内腹斜筋は外腹斜筋よりも深層にあり、インナーマッスルの部類に入ります。
主な腹斜筋の役割は、背骨を丸める、ひねる、片側の脇腹を縮めることです。
腹斜筋を鍛えると、わき腹が締まるので、ウエストのくびれを手に入れられます。
3.お腹のインナーマッスル:腹横筋
「腹横筋」は腹筋の中でもっとも奥にあるインナーマッスルです。
腹横筋は腹直筋と反対で、筋繊維が横に走っているため、別名”コルセット筋”とも呼ばれています。
腹部の内圧を高め、内臓を支える役割をしている腹横筋。
腹横筋が弱まると、姿勢が崩れやすくなるだけではなく便秘などのトラブルにつながります。
腹横筋をしっかり鍛えることで、お腹に圧がかかり、薄く平らなお腹をゲットすることが可能です。
ピラティスで腹筋を効率的に鍛えられる理由
次に、ピラティスで腹筋を効率的に鍛えられる理由についてご説明します。
1.呼吸法を使う
ピラティスが腹筋に効く理由は、呼吸法にあります。
呼吸しながらエクササイズを行うことで、お腹のインナーマッスルが鍛えられます。
また、胸式呼吸によって、お腹の筋肉を収縮した状態を保てるというメリットも。
ピラティスの呼吸のやり方を詳しく知りたい方は、以下の記事をぜひ参考にしてくださいね。
2.背中を丸める動きが多い
ピラティスは背骨をあらゆる方向に動かすエクササイズなので、4つの腹筋をすべて鍛えられます。
さらにピラティスのエクササイズは、さまざまな動きを組み合わせていることが多く、効率的に腹筋を鍛えることが可能です。
腹筋に効果抜群!お腹周りの引き締めにおすすめなピラティス3選
腹筋を鍛えるピラティスは無数にあります。
今回はその中でも、お腹の引き締めに効果的なピラティスのエクササイズを3つご紹介します。
腹筋系ピラティス1.シングルレッグ・ストレッチ
シングルレッグ・ストレッチは、すべての腹筋を鍛えられるエクササイズです。
股関節やひざも曲げ伸ばしすることで、脚のむくみをすっきりさせる効果もあります。
- 仰向けに寝て腰を少し丸めてから、ひざを曲げたまま両脚を浮かせます。ひざ同士をくっつけて、両手はすねの横に。
- 息を口から吐き、あごを引いて上体を起こします。
- 上体を起こしたまま息を吸い、口から吐きながら、右脚を胸の方へ近づけ、左脚をまっすぐ伸ばします。右手は右の足首、左手は右のひざに添えましょう。
- 息を吸って脚を入れ替え、左脚を胸の方へ寄せて、右脚を股関節の延長線上で伸ばします。左手は左の足首、右手は左のひざに添えましょう。
- この動きを10回くり返しましょう。
脚を下げ過ぎると、腰が反りやすくなり痛めやすくなるので気をつけてください。
腰を守るためにも、腹筋を使ってお腹をへこませて、腰を丸めた状態をキープしましょう。
腹筋系ピラティス2.ラテラル・フレクション
ラテラル・フレクションはわき腹の筋肉を収縮させ、同時にバランスをとるために体幹の筋肉を鍛えられるエクササイズです。
脚を持ち上げたり、手で床を押す動作によって、内ももやお尻の筋肉、肩まわりの筋肉も使うことができます。
- 横向きに寝ます。両脚はぴったり閉じて、頭からつま先まで伸ばしましょう。下の腕はまっすぐ伸ばして頭を支えます。手のひらは下向きに。上の手は腰の横におきます。
- 息を口から吐き、下の手で床を押しながら、両脚と上半身を同時に浮かせます。脚はぴったりくっつけたまま。
- 息を吸いながら、脚と上体をマットに下ろします。
- 左右1セット、8回ずつ繰り返しましょう。
わき腹の筋肉を使うためには、脇腹の筋肉をギュッと縮める意識が大事です。
また、骨盤が前や後ろに傾かないように、お腹やお尻をしっかり締めておきましょう。
腹筋系ピラティス3.ローリング・ライク・ア・ボール
ローリング・ライク・ア・ボールは、背中を丸めた上体でゆりかごのように転がるエクササイズ。
腹筋運動が嫌いな人でも、楽しくお腹を鍛えられるのが特徴です。
ローリング・ライク・ア・ボールのやり方については、下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてくださいね。
ピラティスで腹筋を鍛えるときに気をつけるポイント
少しでも効果を早く実感したいと言う方も多いと思いますが、闇雲な腹筋を行っても筋肉は鍛えられません。
また、間違った方法でエクササイズを行うと、腰や背中を痛める原因にもなります。
効果を上げるために意識したいのは、回数よりも動きの質。
ピラティスのエクササイズは、筋肉を意識しながらゆっくり丁寧に行うことで、より効果を得られます。
呼吸を止めずに、体の動きに集中しながらエクササイズに取り組んでみてください!
まとめ:ピラティスの腹筋エクサでたるんだお腹を引き締め!
今回の記事では、ピラティスで腹筋を鍛えるコツや、お腹引き締めに効果のあるエクササイズを3つご紹介しました。
4つのすべての腹筋をまんべんなく強化できるピラティス。
呼吸法を使って、背骨をあらゆる方向に動かせば、より腹筋を使うことが可能です。
少しでも早く結果を出したいという人は、ピラティスの腹筋エクササイズにチャレンジしてみてはいかがですか?
たとえ運動や筋トレが嫌いな方でも、ピラティスなら続けられると言う方もたくさんいらっしゃいます。
ご自宅で楽しくトレーニングして、お腹をキュッと引き締めていきましょう!