ピラティスのクラスではおなじみのエクササイズ「ハンドレッド」。
体を起こした状態でお腹まわりを鍛えていくエクササイズのため、腹筋や体幹の強化に効果的です。
ピラティス初心者の場合、
「上体をキープするのが大変」
「首が痛くなってしまう」
といった悩みを抱えるケースが多いようです。
そこで今回は、ピラティスに慣れてない方でもハンドレッドができるように、初心者向けと中上級者向けのやり方をそれぞれご紹介!
他にも効果やうまく行うためのコツ、首が痛いときの対処法を、ピラティスインストラクターの筆者がお教えします。
ハンドレッドを上手に行いたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
ピラティス「ハンドレッド」はお腹の引き締めと体を温めるのに効果的
ハンドレッドで期待できる効果は、以下の通りです。
- お腹の引き締め
- 体の冷えを改善する
お腹を引き締める
腹筋を鍛えるピラティスの中でも、ハンドレッドはお腹の引き締めに効果が期待できます。
その理由は2つあります。
- 上体を起こしたまま腕を100回振る動きをしているときに、腹筋がずっと使われるため
- 平らなお腹をつくるために必要な筋肉、腹横筋を使って動くため
ハンドレッドは体を起こしたまま動くため、腹筋を使う時間が長くなり、お腹まわりを鍛えるのに効果的。
さらに腹筋の中でも、お腹のインナーマッスルである腹横筋が鍛えられ、引き締め効果がさらにアップします。
腹横筋は内臓を支えているため、ここが弱まってくると、ぽっこりお腹の原因にもなるのです。
「お腹がたるんできた」と感じる方は、ハンドレッドでお腹まわりを鍛えていきましょう!
2.体の冷えを改善
お腹を鍛えられるハンドレッドは、体の冷えを改善したい方にもおすすめ。
その理由はこちらです。
- 息を吸ったり吐いたりをくり返すことで、たくさんの酸素を取り入れられるため
- 腹筋だけではなく、下半身の筋肉や肩まわりの筋肉など全身を鍛えられるため
しっかり呼吸を行うと、体に必要な酸素を取り入れられます。
その結果、血流がよくなり体を温める効果が期待できるのです。
また、筋力の低下は体温を下げ、体の冷えにつながると言われているため、全身をまんべんなく鍛えられるハンドレッドは冷え対策にも効果的。
「年中体が冷えやすい」という方は、ぜひハンドレッドで体の内側から温めていきましょう!
では次に、ハンドレッドのやり方を解説するので、ぜひ実践してみてください。
ピラティスのハンドレッドのやり方を紹介!初心者向けの方法も。
ピラティスのハンドレッドのやり方をご紹介します。
スタートポジション
スタートポジションは、仰向けの状態で行います。
- ひざを立てて、脚は腰幅に開きます。
- 腕は体の横に伸ばし、手のひら下向きにしてマットにおきましょう。
- 骨盤を傾け、腰を少し丸めます。
- 腰を丸めたまま、片足ずつ空中に上げて、両ひざはくっつけましょう。
- ひざと股関節の角度は90度くらいで、すねは床と平行にします。
エクササイズ中に体を痛めないように、なるべくヨガやピラティスのマットを使用してください。
もしない場合は、厚めのタオルの上で行いましょう。
初心者向けハンドレッドのやり方
初心者向けのハンドレッドの手順をご紹介します。
- スタートポジションのまま息を吸いましょう。
- 口から「ふー」と息を吐き、あごを軽く引いてから上体を起こします。
- 2のときに、腕を肩と同じ高さでまっすぐ伸ばします。
- 息を吸いながら腕を5回、吐きながら5回振ります。
- 腕の振りを100回続けます。
- 100回終わったら、上体を起こしたまま息を吸ってキープ。
- 吐きながら上体をおろしましょう。
初心者向けといっても、実際にやってみると結構きついと思います。
後ほど説明する注意点を意識して行ってくださいね。
中級者向けハンドレッドのやり方
中級者向けハンドレッドの方法をご説明します。
スタートポジションは初心者向けハンドレッドと同じです。
- スタートポジションのまま息を吸って準備。
- 口から「ふー」と吐き出しながら上体を起こし、腕を肩の高さで伸ばします。
- 2のとき、脚はななめ45度くらいに伸ばしましょう。
- 脚を伸ばしたままで、息を吸って腕を5回、吐きながら5回振ります。
- 腕の振りを100回繰り返し、終わったら上体と脚はそのままで息を吸いましょう。
- 口から吐きながら、上体をマットにおろし、膝を曲げます。
脚を伸ばすだけで難易度がアップするので、難しい場合は初心者向けの方法から練習してくださいね。
ピラティスのハンドレッドを上手に行うコツ
ピラティスのハンドレッドをうまく行う3つのコツを解説します。
1.腰を丸めたまま行う
まずハンドレッドで一番重要なポイントは、腹筋を使って腰を反らないようにすることです。
腰をわずかに丸めた状態のまま動くようにして、腰の筋肉に負担をかけないようにしましょう。腰の反りすぎは腰痛の原因に。
おへそを凹ませて背骨の方へ引き寄せるイメージで行うと、腹筋が使われて腰を丸めやすくなりますよ。
2.肩を緊張させない
ハンドレッドを行う際は、肩に余計な力が入りすぎないように気をつけましょう。
肩を緊張させたままでエクササイズを行うと、筋肉が固まって肩こりの原因になります。
肩を正しく使うには、腕を振るときに肩の付け根から水面や板を叩くように行うのがポイントです。
大きく振りすぎると肩が安定しないため、小刻みに動かしていき、肩まわりをリラックスさせながら行ってください。
3.深い呼吸を意識する
多くのピラティス初心者の方は、エクササイズ中に呼吸するのが難しいと感じるようです。
うまく呼吸ができないと、筋肉が過度に緊張してしまい正しい効果が得られません。
できるだけエクササイズ中は、深い呼吸を意識して体をガチガチに固めないように気をつけましょう。
ピラティスのハンドレッドで首が痛い場合の対処法
さて初心者の方向けに、ハンドレッドで首が痛くなったときの対処法をご紹介します。
以下の方法をどちらか試してみてください。
- 頭を下ろした状態で行う
- 片手を頭の後ろに置いて上体を起こし、片腕50回ずつ振る
体を起こすために必要な腹筋力や胸の柔軟性が十分にないと、首ばかりが痛くなりがちです。
これは初心者にはよくある話なので、たとえできなくても安心してくださいね。
他のピラティスエクササイズで腹筋を強化して、背骨を柔らかく動かす練習をするのもハンドレッドを上手にこなす秘訣です。
まとめ:ピラティスのハンドレッドを続けて体の変化を楽しもう
ここまで、ピラティスのハンドレッドの効果とやり方、上手に行うためのポイントなどを説明しました。
お腹や体幹の筋肉を強化できるハンドレッドは、ぽっこりお腹を引き締めたい方や体の冷えを改善したい方におすすめです。
ただしピラティス初心者の方は、体を痛めないように、無理をせず簡単な方法から行いましょう。
ハンドレッドを行う際は、腰を反ったり肩に力を入れず、呼吸をしっかりと意識するのが大切です。
ポイントに気をつけながら、ハンドレッドを続けて、ぜひご自身の体の変化を楽しんでくださいね。