牛の顔のポーズが痛い!できない!コツ・注意点・やり方を大公開!

牛の顔のポーズ、みなさん正しくできていますか?

「あんまり伸びている気がしない」
「ちょっときつくてリラックスできない」

このようなお悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、牛の顔のポーズを正しく行うための基本のやり方から軽減法までくわしく解説します。

ぜひご覧ください。

牛の顔のポーズとは?

体の多くの部位に効果をもたらすため、良く行われているメジャーなポーズのひとつです。

日本語名:牛の顔のポーズ、牛面のポーズ、牛のポーズ
サンスクリット語:ゴムカーサナ、ゴームカアーサナ
英語:Cow Face Pose

なぜ牛の顔という名前が付いているかというと、ポーズを上から見たときに足部を耳、膝を口として牛の顔のように見えるからと言われています。

きちんと牛の顔に見えるよう正しいポーズを習得しましょう。

牛の顔のポーズの効果

牛の顔のポーズの効果を詳しく解説いたします。

肩甲骨のストレッチ

肩甲骨とは、背中上部の両側にある逆三角形の骨のことです。

肩甲骨は、体の関節の中で唯一の浮遊関節と呼ばれ、筋肉によって支えられています。

その為、筋肉が硬いと肩甲骨の動きも悪くなり、肩こりや巻き肩の要因となります。

牛の顔のポーズを通して、肩甲骨をなめらかに動かせるようになり、肩こりすっきり解消、姿勢美人を目指しましょう。

胸郭のストレッチ

胸郭とは、肋骨・みぞおちの上にある胸骨・背骨の胸椎からなる筒のような骨たちのことです。

深呼吸をした時に、ふくらんだりしぼんだりする胴体の上半分のことを言います。

呼吸が浅いとこのふくらみが小さくなり胸郭が硬くなってしまいます。

また、落ち込んだり委縮したり、後ろ向きの気持ちでいると人の姿勢は自然と縮こまってしまい、胸郭が硬くなる要因となります。

牛の顔のポーズでしっかりと胸郭を伸び縮みさせてあげることで、しなやかな胸郭と前向きな気持ちを手に入れましょう。

殿筋群のストレッチ

殿筋群とは、お尻の筋肉の総称です。

その中でも一番大きな大殿筋は、一番外側にありヒップアップに重要な筋肉です。

その大殿筋をストレッチすることで血流を改善しスリムなヒップへ近づきましょう!

二の腕引き締め

二の腕のたるみは、世の多くの女性が気になっているのではないでしょうか。

そもそもそのたるみの原因は上腕三頭筋がうまく使えず、老廃物が貯まり、脂肪がついてしまうことです。

上腕三頭筋とは、肩甲骨から肘の下についている筋肉で、日常生活では十分に強化できません。

さらに、姿勢が悪いとうまく働かず、ますますたるんできます。

上腕三頭筋をストレッチし老廃物を流し、肩甲骨の位置を整えて上腕三頭筋を正常に使うことで、二の腕の引き締めを図ります。

リフレッシュ効果

肩甲骨を動かし、胸を開くことで、いつもより深く落ち着いた呼吸ができます。

肺の隅々まで空気を行きわたらせ、体内にフレッシュな酸素を取り込むことによって、リフレッシュ効果をもたらします。

新鮮な空気が脳にも届くので、頭もすっきりし、仕事や作業などもはかどります。

一日の始めに行うとその日のパフォーマンス向上に大きく寄与するでしょう。

牛の顔のポーズが適さない人

次に挙げる項目に当てはまる方は、牛の顔のポーズを行わないか、信頼できる指導者の元で行うようにしてください。

肩の脱臼歴がある

牛の顔のポーズでは、肩関節をねじり後ろへ引く動作が含まれます。

肩の脱臼歴がある人がこの動作を行うと脱臼するリスクが高くなります。

膝関節疾患の既往がある

牛の顔のポーズでは膝を深く曲げてねじる動作が含まれます。

人口膝関節の方は深い屈曲は避けましょう。

また、変形性膝関節症などで膝に痛みがある方は、深い屈曲とねじりにより関節に負荷をかけ痛みが悪化する可能性があります。

牛の顔のポーズのやり方

それでは、さっそく牛の顔のポーズを行いましょう。
まずは見出しを見て牛の顔のポーズのイメージをつかみ、それから各ポイントを意識して行ってみましょう。

①長座位で座る

・お尻の座骨を床につきさすように骨盤を立てる
・座骨と踵をしっかりとマットに根付かせる

②右ひざを曲げ、右足を左足の外側に置く

・右かかとはできるだけ左お尻に寄せる

③左ひざを曲げ、左かかとを右お尻の横に置く

・両方の足の甲は床につける
・両方の膝は縦にそろえる
・両方の座骨に均等に体重をかける
・右殿筋群の伸びを感じる

④左手バンザイをし、肘を曲げて背中へ

・胸を反らない
・左上腕三頭筋の伸びを感じる

⑤右肘を曲げて、左手を迎えに行く

・腰を反らない
・頭頂は天井に引き上げられるように、背骨全体を上へ伸ばす

⑥手を繋ぎ、呼吸

・指をひっかけるだけでも可
・左肘は天井引き上げ、右肘は床に引き下げるように意識する
・空気が肺に入ってくるのを感じる

手・足の順に解放し長座位に戻り、反対側も同じように行います。

牛の顔のポーズのポイント

ひと通り牛の顔のポーズを覚えたら、効果を最大限に出すためのアドバイスをご紹介します。ワンランク上の牛の顔のポーズを習得してくださいね。

呼吸方法

呼吸は心身と深くかかわっています。呼吸を意識的にすることで心身ともに改善していきましょう。

  • 息を吐きながら伸ばす

息を吐いている時は、筋肉がゆるみ、ストレッチ効果に大きく寄与します。

  • 吐く息をより長く

息を吐いている時は、心拍がゆっくりとなり、心を落ち着かせる効果もあります。息を吐く時間を長くして、ストレッチ効果と心理的効果の増大を図ります。

  • 口すぼめ呼吸鼻から吸って口から吐く

口をすぼめることで息の出口が小さくなり、吐く息の延長を図ります。

「ふー」と言いながら息を吐くと、自然と口すぼめ呼吸となり、意識が呼吸に向きやすくなります。

痛みは禁物

ヒトは痛みを感じると、リラックスとは真逆の「危ない!」という臨戦態勢となってしまいます。

その状態では、筋肉は収縮し、呼吸は浅くなり、牛の顔のポーズの効果が薄くなります。

筋肉が伸ばされている際は、「気持ちいいなあ」という快適な姿勢でキープしてください。

早く効果を出したい気持ちもわかりますが、毎日少しずつ着実に効果は出ていますので、焦らず続けていきましょう。

ホールド時間は約30秒

筋肉のストレッチにおいて、「気持ち良い」状態を約30秒持続するのが効果的と言われています。

長ければ長いほど良いというわけではなく、30秒より長くてもあまり効果は変わりません。

ポーズのひとつひとつの手順において、筋肉の伸びを感じたら、そこで30秒ホールドしてみましょう。

ゆっくり深呼吸を5回が目安です。

イメージング

牛の顔のポーズのやり方において、伸びる筋肉や体への変化を明記しました。

「今どこが伸びているか?」「今どこが動いているか」など実際にイメージしながら行いましょう。

イメージすることで、脳からの命令が活性化しさらなる効果が期待できます。

牛の顔のポーズができない場合の軽減法

牛の顔のポーズができない場合の対処法をご紹介します。

背中で両手が届かない場合

・ヨガベルトを持って行う

肩甲骨の動きが悪い、肩関節の可動域が狭いことが考えられます。

ヨガベルトを持って行うことで、必要な肩甲骨や肩関節の動きが小さくなるので楽に行えるでしょう。

肩周囲は多くの筋肉が複雑に絡み合い、無理をすると筋肉を傷める場合がありますので、注意しましょう。
タオルや手ぬぐい等で代用できます。

膝が痛い場合

・両足先を前の方に出す

膝を深く曲げることで痛みが発生していると考えられます。

足先を前に出すことで膝の曲げる角度を小さくし膝痛の緩和を図ります。

足首が痛い場合

・ブランケットの上で行う

股関節や足首が硬いことが考えられます。ブランケットを座布団ほどに折り畳み、その上で行うことで痛みを和らげます。

座布団やタオルケット等やわらかいもので代用できます。

腰が丸まってしまう場合

・ヨガブロックに座って行う

股関節が硬いことが考えられます。ヨガブロックを座骨の下に置いて行いましょう。

お尻の位置を高くすることで股関節に必要な角度を小さくし腰を立てることができます。

座布団やブランケットなどを小さく折り畳み安定感を出せば代用できます。

まとめ

手足両方の柔軟性を高めることができる牛の顔のポーズをご紹介しました。
体が硬めの方には、まずは手と足を別々に行う方法もおすすめです。
ヨガを通して、しなやかな体を目指していきましょう!