ローランジのやり方|得られる効果やバリエーションについて

ヨガに使用されるローランジのポーズは、別名では三日月のポーズと呼ばれることもあり、下半
身に効果的なエクササイズとして親しまれています。
ローランジから派生するポーズも数多く、ヨガの基本的なポーズの一つとしても知られています。
今回はそんなローランジのやり方、得られる効果やバリエーションについて紹介していきたいと
思います。

ローランジとは?

ローランジとは、足を大きく前後に開き、下半身でしっかり床を踏みしめるストレッチポーズに
なります。
呼吸の動作に合わせて流れるようにポーズを繋げていくヴィンヤサスタイルのヨガや、運動量が
多くダイエット効果も期待出来るダイナミックな現代風アレンジがされたパワーヨガなど…
多くのヨガ教室でも基本的なポーズの一つとして取り入れられているポーズでもあり、ローラン
ジから派生するポーズやバリエーションも多数存在します。
また、ランジという言葉は「〜に突っ込む」「突進する」といった意味を持っていて、スポーツで
言えばフェンシングの突きの動作における足の動きなどでも用いられています。

ローランジの効果について

下半身の筋肉を使うローランジは太ももやふくらはぎの筋肉強化に効果があります。
また、股関節に刺激を与えることでリンパの流れが向上して免疫機能を高めたり、ふくらはぎの
刺激によって血流が良くなり、冷えやむくみにも効果が期待できます。
両足を大きく開いたポーズを保つため、体幹の筋肉を意識することで体幹の安定性も向上するで
しょう。

ローランジのやり方

ここからはローランジのやり方について説明していきます。

ローランジの手順

1.四つん這いからお尻を高く上げ、ダウンドッグの姿勢になります。
・両手で床を押しながら上半身は真っ直ぐに保ち、足のつけ根は斜め上後方に押し出していきま
す。
この時、背中が丸まってしまうと気持ち良く伸びを感じられなくなってしまいます。
・両手は床に向かって万歳をするように脇を伸ばしましょう。
二の腕が両耳の横に来るように調節してみてください。
また、両足のかかとは無理に床につかなくても構いません。
体重は両手の親指と人差し指の付け根に乗せるよう意識してみましょう。
2.片足を前に突き出して、両手の間に置きます。
・後ろ足のかかとは壁に押し付けるイメージでしっかりと伸ばしましょう。
・目線は斜め前に向けて、背中が丸くならないように意識します。
腰は反らないように、腹筋を使って骨盤を後傾させるようにします。
3.両手をカップハンズに変えて、姿勢をキープしたまま 3~5 回呼吸する。
・カップハンズは手のひらを床から離し、指先だけを床につけた状態になります。
両手に体重をかけすぎないように、注意しましょう。
4.左右の脚を逆にして 1~3 の行程を繰り返します。

ローランジのコツについて

手順を踏まえた上で、間違えやすいポイントやコツについて話していきます。

前足を整える

前足は膝がつま先までを越えないよう、床に対して前足のすねが垂直になるように意識しましょ
う。
重心は土踏まずに集中させて、指先へと体重が偏らないように気をつけます。

後ろ足は膝が曲がらないように意識する

後ろ足はかかとと頭で引っ張るようなイメージで太ももを伸ばします。
両足共に正しい位置に調節ができないと、バランスを崩したり余計な負荷をかけてしまい、本来
の効果が得られない可能性にもつながります。

両手は添えて、腕に頼りすぎない

カップハンズで床に置いている両手はソッと添えて、腕の力に頼りすぎないように気をつけまし
ょう。
手に力が入ってしまうと、本来使うはずである内ももの筋肉の効果が弱まり、最悪の場合は思わ
ぬ怪我にも繋がってしまう場合があります。
手がなくても両足で体幹を支えられるようなイメージでもって取り組んでみると、よりスムーズ
にポーズを取り組めるようになっていくでしょう。
左右の足を切り替える際には再度ダウンドッグのポーズに移行するので、その時は改めて手のひ
らをしっかり床につきましょう。

太ももに体重を乗せすぎないようにする

太ももにお腹の体重が乗っかりすぎてしまうと、体幹の筋肉がほとんど使えず、太ももにばかり
負荷がかかってしまいます。
太ももがお腹にくっついても問題はないですが、体重を乗せすぎないように、ほんの少しだけゆ
とりを持たせるようなイメージで姿勢を保ちましょう。

鏡やスマホを有効活用する

頭では理解していても、自分の体がどのような状態になっているかは意外とわからないものです。
自分では真っ直ぐにしているつもりでも、他人から見たら曲がって見えてしまってる場合もある
でしょう。
それを自分でも確認するには鏡やスマホを利用するのが手っ取り早いです。
鏡ならその場で体勢を確認しながら修正できるので、自分の体が横向きになるようにセットして
確認するといいでしょう。
どうしても鏡が手に入らない、あるいは手元に準備できないようであれば、スマホで録画するの
がオススメです。
ポーズをしたまま修正することはできませんが、エクササイズ後に確認することで自分の修正点
が客観的に見直せると思います。
エクササイズを続ける上での成長スピードにも関わってくるので、自分の体は自分で確認する癖
をつけておきましょう。

呼吸も忘れずに

慣れないうちはポーズのバランスを保つことに夢中になってしまい、つい呼吸を止めてしまいが
ちです。
ヨガ以外のエクササイズでも言える話にはなりますが、息を止めてしまうということは無駄に力
んでしまっているということ。
さらには血圧上昇により、心臓や血管にも負担をかけてしまうため、せっかくの効果が全て台無
しにもなりかねません。
どんなに不慣れであっても、呼吸は止めずに体の流れと一緒に整えていくようにしましょう。

ローランジのバリーエーション

ここからはローランジから派生するバリエーションの一部を紹介します。

アシュワサンチャラナーサナ

ローランジと混同されやすいポーズの一つ。
ローランジと違う点としては、伸ばした後ろ足が足の甲から膝まで床に面しています。
前足の太ももにお腹の体重がかからないように胸は開いて目線は斜め上に向く体勢となってい
ます。
その効果もローランジとは異なり、足首のストレッチや背筋、腹直筋の強化など、ストレッチ効
果に重視したポーズとなっているのが特徴です。

ハイランジ

ローランジから派生するバリエーションとして最も基本的な動作となるのがハイランジです。
ローランジの体勢から上体を起こし、両手を天井に向けたポーズになりますが、ローランジのよ
うに両手で体を支えられない分、バランスをとるのも少し難しくなっています。
その分、下半身で体を支える筋肉が刺激され、お尻からハムストリングスにかけた筋肉強化が期
待できます。

ランジツイスト

ローランジから派生するバリエーションで、上半身が深くねじられているのが特徴となっていま
す。
その分バランスを取るのも難しくなっていて、より内ももの筋肉を使う意識も必要になってきま
す。
主な効果はローランジと同様になりますが、上半身をひねった動作が加わった分、お腹周りのシ
ャイプアップや、体幹周りの筋肉強化がさらに向上されるなどの効果となっています。

まとめ

ローランジは様々な種類のヨガでも幅広く使用されている基本的なポーズです。
しっかりと体に染み込ませることで、様々な派生にも繋げていけるポーズにもなります。
慣れるまではバランスをとるの大変かもしれませんが、続けていれば着実と効果を実感できるよ
うにもなるでしょう。
さらに幅広いポーズへと繋げていけるよう、自分のペースでヨガを楽しんでいきましょう。