「ヨガを始めたい!」
「ヨガの基本を知りたい!」
と思っているのに、
「何から始めたらいいか分からない…」
「難しそうで手がつけられない」
と思っている方も多いと思います。
この記事では、ヨガの基本となるポーズ「杖のポーズ」について、
・名前の意味
・ポーズのやり方
・効果
・ポーズをサポートできるもの
・関連する他のポーズ
の順にご説明していきます。
このポーズはとてもシンプルで簡単に見えますが、奥が深く、落ち着いて丁寧に行うことが大切です。
目次
杖のポーズとは
まずは名前の意味から確認していきましょう。
ヨガのポーズはそれぞれの名前にきちんと意味あり、それを知るとイメージを豊かにふくらませることに役立ちます。
どんな意味?
枝のポーズはサンスクリット語で「ダンダアーサナ(Danda Asana)」または「ダンダーサナ」といいます。
Dandaは「さお」や「杖」、Asanaは「ポーズ」という意味。
大地から栄養を吸いあげ、枝のようにピンと伸び、芯の通ったイメージをすると良いでしょう。
別名
英語では「スタッフポーズ(Staff Pose)」といいます。
学生が体育の時間に行う「長座」にも近い形です。
同じ意味であっても色々な国の言語でポーズを知ると、世界的なつながりを感じることができますね。
枝のポーズの効果
傍から見ると、ただ座っているだけの簡単そうなポーズ。
しかし実際に行ってみると、全身に意識を行き渡らせなければいけない、非常に繊細で集中力の要るポーズだということが分かるでしょう。
そんな枝のポーズがもたらす嬉しい効果を、5つのポイントに分けてご紹介していきます。
太もも
太ももの裏(ハムストリングス)を柔らかくします。
長座前屈をしようとすると肩や腰に力が入ってしまって思うようにストレッチできない人も、枝のポーズなら無理なく太ももを伸ばすことができます。
そのため、枝のポーズは身体の硬い人にもおすすめです。
また、太ももの内側(内転筋)を鍛えることもできます。
内側の筋肉はあまり意識されないため、日常生活でなかなか鍛えられません。
足を閉じて座ることで、太もものシェイプアップが期待できます。
胸
胸を開くことができます。
「シャキとしなさい」と言われてもなかなか姿勢を直せない人も、手で床を押すことで肩が下がり、胸を上げやすくなります。
また、胸いっぱいに空気を入れることで肺の機能も活発になり、呼吸のしやすさを感じることができるでしょう。
おなか
下腹部を鍛えるので、おなかの引き締めに効果的です。
下腹部はエネルギーをコントロールしているとも言われている場所。
楽な姿勢ばかりで過ごしている人は、おなかの筋肉がお休みしています。
ポーズを通して基本のヨガの姿勢を学ぶと、下腹部への意識が強くなっていくのを実感していきます。
姿勢
姿勢が良くなり、体幹が鍛えられる効果もあります。
背筋を伸ばして姿勢をとり、全身にエネルギーを行き渡らせるため、他のポーズでも応用が可能な身体を作ることができます。
メンタル
集中力を高めます。
シンプルなポーズだからこそ、自分の身体と静かに落ち着いて向き合うことができます。
気持ちをリラックスさせることで、日常で乱れがちな心の波がおさまっていくのを感じるでしょう。
杖のポーズのやり方
ポーズのやり方について5ステップで解説していきます。
ポーズを行う際は、床からくる身体の冷えを防止するために、ヨガマットやバスタオルを敷くことをおススメします。
また、ヨガのポーズは呼吸と深く関係しています。
これから行う全ての動作の間、息を吸って吐くという意識を忘れないようにしましょう。
ステップ1
足を前に伸ばし、お尻を床につけて座ります。
骨盤を立てて、下腹を引き上げましょう。
かかとを左右同じ位置に置き、足の長さを均等に揃えます。
また、足首は直角にし、足の指は天井に向けた状態を保ちます。
ステップ2
かかとを身体から離すように前へ押し出し、ひざを伸ばします。
背中が丸まらないように気をつけましょう。
(太もも裏が硬く、ひざを伸ばすと痛い人は無理をしないように。
ポーズの回数を重ねることで、だんだんと柔軟な身体になっていきます)
ステップ3
腰の横に手をつき、床を押すことで上半身を上へ伸ばします。
この時、お尻を少し後ろに下げ、座骨が均等に床についていることを確認。
背筋を伸ばし、お尻と頭で上下方向に引っ張られている意識を持ちます。
ステップ4
おなかに力を入れたまま、呼吸をゆっくり繰り返します。
最後に、ポーズを解きます。
杖のポーズができない人の対処法
杖のポーズをおこなう時、太もも裏に痛みを感じる人や脚をまっすぐ伸ばせない方がいます。
いきなり力を入れると、怪我につながるため、焦らず少しずつ慣れていきましょう。
ヨガブロックを利用する
ポーズを深めるための補助具であるヨガブロックを利用してみましょう。
杖のポーズでは、ヨガブロックをお尻の下に敷くことで、太ももの伸びを軽減させることができます。
また、左右の太ももの間に挟んで使うと、ももの内側を意識させることに役立ちます。
一緒にできるおススメのポーズ
枝のポーズは、色々なポーズにつなげることができます。
安楽座
両ひざを曲げてすねを交差し、あぐらの姿勢をとります。
手のひらを天井に向け、ひざの上に置きます。
呼吸を繰り返して整えます。
枝のポーズが出来るようになると、その他の瞑想の姿勢も長い時間楽に行うことができるように。
安楽座でお尻が安定していることを確認してみましょう。
屍のポーズ
手首や足首の力を抜き、床に仰向けに寝ます。
ヨガクラスの最後に「お休みのポーズ」としてよく用いられています。
枝のポーズで使った身体の筋肉を休ませるポーズとして取り入れてみてはいかがでしょうか。
チャレンジできるポーズ
新しいポーズに挑戦したくなったら、以下の2つがおすすめ。
体幹をさらにトレーニングすることができます。
山のポーズ
足の位置を揃えて直立の姿勢をとります。
(バランスが悪ければ、足を腰幅に広げて立ちます)
内ももは締め、頭の位置は高く。
両足で地面をしっかりとつかんでキープします。
おなかに力を入れたまま、呼吸を繰り返します。
板のポーズ
四つんばいの姿勢になります。
両足を伸ばし、つま先は地面を強く押します。
肋骨が開かないようにおなかに力を入れ、全身が一直線になる状態を保ちます。
目安の時間は30秒~1分。
体幹がブレないように気をつけましょう。
まずは枝のポーズで姿勢を意識しよう
枝のポーズのやり方、効果についてお伝えしてきました。
体幹や姿勢を強化しながらヨガの基本を習得できる、とても重要なポーズです。
杖のポーズの順番は
・座る
・足を伸ばす
・手を床に置いて身体を引き上げる
・呼吸を繰り返す
です。
効果としては
・太もものストレッチとトレーニング
・胸を広げる
・おなかを引き締める
・姿勢を良くする
・気持ちを安定させる
が挙げられます。
ベッドの上でもできるほど場所を取らず、毎日続けやすいポーズです。
続けるうちに「あれ、姿勢良くなった?」と周りの人から言われるかもしれません。
まずはやってみることから。
ぜひ、このヨガポーズを実践してみましょう。