全身のストレッチをするのに効果的な「ねじった半月のポーズ」。
ヨガ教室では定番のポーズですが、ある程度の柔軟性や筋力が求められる中級者以上向けのポーズでもあります。
この記事では、ねじった半月のポーズの効果や正しいフォーム、ポイントなどを解説していきます。
バランス力を鍛え、お腹まわりをスッキリさせたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ねじった半月のポーズとは?
ねじった半月のポーズは、サンスクリット語で「パリヴルッタアルダチャンドラーサナ」と言います。
チャンドラが月を意味し、インド神話で月はバランスの象徴なのです。
バランスの象徴である月を作るうえ、ねじりも加えるので、大きなバランス感覚を求められるのが分かります。
ねじった半月のポーズの効果
ねじった半月のポーズを正しく行うと、次のような効果を得られます。
- ハムストリングのストレッチ
- 柔軟性向上
- 筋力向上
- バランス力向上
- 体の歪み改善
- 内臓機能アップ
- 便秘改善
- ウエストの引き締め
難しいポーズではありますが、そのぶん得られる効果は多いです。下半身はキュッと締まり、ねじった時には、上半身がストレッチされます。
体の歪みも改善されるので、見た目にも美しい身体になります。
特に骨盤が歪みやすいデスクワーカーの方は積極的に取り組みたいポーズです。
まずは5つのポーズで身体をほぐそう
ねじった半月のポーズは難易度が高いです。そこでまずは、5つのポーズをしてウォーミングアップしましょう。ヨガ入門者の方は、これから紹介する5つのポーズは、ねじった半月のポーズの練習にもぴったりです。
1.三角のポーズ
初心者でも取り組みやすいのが三角のポーズ。下半身を中心としたストレッチに効果的です。手順を簡単に説明します。
両足を大きく広げて、右手を右足首につけます。そのまま左手を天井に向けるだけ。同じ手順で、反対側もストレッチしましょう。
2.ねじった三日月のポーズ
お馴染みの三日月のポーズですが、アレンジを加えることで、ねじった半月の練習にぴったりです。ねじった三日月のポーズの手順は次の通り。
左足を大きく前に踏み出し、重心を落とします。両手を合わせて、右ひじと左ひざを合わせるように、体をねじります。
ねじった三日月のポーズは、股関節ほぐしや下半身の血液促進などの効果があります。
3.太もものストレッチ
ねじった半月のポーズをしてみると分かりますが、多くの方は足が十分な高さまで上がらないと思います。それは、股関節や太ももの硬さが原因です。
そこで太もものストレッチを行うのがおすすめ。あお向けになり、片膝を胸に近づけます。その状態で深呼吸を繰り返した後、ゆっくりと足を伸ばして、あお向けI字をしましょう。
ベッドの上でも行えて、リラックス効果があるので、ぜひ毎日行うようにしてください。
4.半月のポーズ
ねじった半月のポーズの前に、絶対にマスターすべきなのが半月のポーズ。半月のポーズは、一本足で立ち、両手両足を開くポーズです。それにねじりを加えたのが、ねじった半月のポーズとなります。
簡単にポーズの手順を説明すると、右手を床につけて、床と水平になるまで左足を上げます。バランスがとれたら、右手と一直線になるように左手を天井に向けて伸ばすのです。
半月のポーズは、同じ側の手足を床につけますが、ねじった半月のポーズは右足と左手を床につけます。半月のポーズも簡単ではないので、良い練習もしくはウォーミングアップになるはずです。
5.戦士のポーズ3
ねじった半月のポーズに必要な柔軟性やバランス感覚を身に着けるのに最適なポーズ。戦士のポーズ3の手順を簡単に説明すると、片方の足を大きく後ろに広げて、両手を天井に上げます。そのまま、上半身を前に倒し、後ろ足を持ち上げるのです。
ねじった半月のポーズの正しいフォーム
ねじった半月のポーズは、ねじった体を片手で支える難易度が高いポーズです。
練習する前に、正しいフォームを理解しましょう。
- 両足を肩幅に開いて立ちます。この際、足裏全体で立つことを意識しましょう。体の力は抜いて、視線はまっすぐに。
- 右足を大きく後ろへ広げます。左ひざを曲げて、そのまま上体を倒します。
- 両手を床に着き、さらに左ひざを曲げます。同時に、息を吸いながら右足をゆっくりと床と平行になるまで上げましょう。バランスが取れたら、左ひざを伸ばします。
- 息を吸いながら、上半身をひねって、左手を天井へ上げます。目線も天井に向けて、3回ほど呼吸をしましょう。
- 同じ手順で反対側の手足も行います。
正しいフォームで行うと、太ももとお尻の筋肉がしっかり伸びる感覚を得られます。
ねじった半月のポーズで意識するポイント
これから紹介する3つのポイントを意識すれば、ねじった半月のポーズが上手くできるようになります。
1.胸の開きを意識
手と足を伸ばしたフィニッシュの状態では、視線を天井に向けつつ、胸を開くように意識しましょう。
胸を開くことで、しっかりと身体がねじれ、内臓器官が刺激されるのです。
しかし、身体をねじるほど、難易度は高くなります。
初心者の方は、まずはフォームを覚える意味でも、胸の開きを抑えて視線を下に向けてみましょう。
2.深く呼吸するのを忘れない
ねじった半月のポーズだけに限らず、難易度の高いポーズをしている最中はバランスやフォームばかりに意識を向けがちです。
しかし、ヨガの基本は呼吸にあります。
ねじった半月のポーズでも、深くゆっくりとした呼吸を意識しましょう。
ねじった半月のポーズは、柔軟性や筋力が求められるので、すぐにマスターできません。
少し膝が曲がってしまったとしても、フォームが大きく崩れていなければ、細かい点を気にする必要はありません。
まずは呼吸を意識して、心地よさを得るようにしましょう。
3.常に軸を意識する
足を上げられるようになったら、次に求められるのはバランス力です。
ふらふらしないで、しっかりと呼吸をしながら姿勢をキープできるのが理想的。
バランスを安定させるため、カラダの軸を意識しましょう。
基本的には、頭と伸ばした踵を一直線に保ちながら、横に引っ張る意識を持てば、軸は安定しやすいです。
バランスが取れない人の対処法
もし上半身をねじって手を天井に向けて上げる時、バランスをとるのが難しいようなら、手を腰に置くと姿勢が安定します。
足元に箱やヨガブロックを置いて、手を置いても安定するのでおすすめです。
バランスが取れない人は壁を使う
ねじった半月のポーズでバランスが取れない人も多いかもしれません。
正しいフォームを身に着けるためにも、初心者の方は壁を有効活用しましょう。
足を床と水平になるまで上げたら、そのまま足裏を壁にぴったりとくっつれば、バランスが安定します。
それでも不安定な方は、足元にブロックなどを置いて、手で身体を支えてみてください。
壁や台などをサポートとして活用することで、正しいフォームを身につけられます。
初めの頃は、三日月のポーズや戦士のポーズ3をメインに取り組み、同時に壁を使ってねじった半月のポーズの正しいフォームを意識するのがおすすめです。
まとめ
ねじった半月のポーズは、歪みを整えたり、消化促進したりと様々な効果をもたらしてくれます。
定番のポーズなので、ぜひマスターするように努めましょう。
しかし、柔軟性や筋力が求められるので、初めから上手くできる人は少ないです。
練習あるのみなので、まずは正しいフォームを意識して、あとは少し崩れても気持ちよさを感じながら深く呼吸しましょう。