下を向いた犬のポーズ(ダウンドッグ)は、「太陽礼拝のポーズ」のひとつで、ヨガを始める上で避けて通れない基本のポーズです。
初心者向きの簡単なポーズですが、正しい姿勢でおこなうのは少しコツがいります。
この記事では
・下を向いた犬のポーズのやり方
・うまくできない時のコツ
について、詳しくレクチャーしています。
下を向いた犬のポーズの成り立ちや効果についても知りながら、ぜひ挑戦してみてくださいね。
目次
下を向いた犬のポーズはどんなヨガのポーズ?
下を向いた犬のポーズは、別名「ダウンドッグ」とも呼ばれていて、サンスクリット語では「アド・ムカ・シュヴァナーサナ」と言います。
- アド……下
- ムカ……向く
- シュヴァーナ……犬
犬が前足を踏ん張って伸びをしているポーズに似ていることからこの名前がつけられました。
下を向いた犬のポーズは、「太陽礼拝のポーズ」の中にも取り入れられている基本的なヨガのポーズです。
初心者向けのヨガのポーズで、どなたでも挑戦しやすいでしょう。
似たような名前のヨガのポーズに「上向き犬のポーズ」というものもあります。
下を向いた犬のポーズと違い、こちらは後屈をするポーズです。
下を向いた犬のポーズの効果
下を向いた犬のポーズにはどのような効果があるか、以下にまとめました。
- 肩回り・背中・腕・胸・足など全身のストレッチ
- 背中の引き締め
- 血行促進
- 心身のリラックス
- 集中力を高める
下を向いた犬のポーズは、肩や背中を中心に全身を伸ばすことができるヨガの基本ポーズです。
簡単ではありますが、全身を使ったポーズなので足や腕のストレッチもできますし、血行促進も叶います。
全身をゆっくり動かすことができるので、心身のリラックスができるでしょう。
下を向いた犬のポーズをおすすめする人
下を向いた犬のポーズをしてほしいのは、以下のような方です。
- 肩こりを軽減させたい
- 猫背で悩んでいる
- 仕事や勉強前に集中力を高めたい
- スポーツの後の疲労をとりたい
- 全身をシェイプアップしたい
- 難しいヨガのポーズに挑戦する前に、柔軟性をアップさせたい
下を向いた犬のポーズは、主に背中や肩にお悩みがある方におすすめです。
背中や肩だけでなく、全身をくまなく動かせるヨガのポーズのためシェイプアップをしたい方もぜひ挑戦してみましょう。
全身を動かして血行が良くなるので、集中力を高めたりスポーツの後の疲労を軽減させたりすることも期待できます。
初心者の方でも挑戦しやすいヨガのポーズなので、難易度が高いポーズに挑戦する前に「まずは簡単なポーズで体の柔軟性をアップさせたい!」という場合にぴったり。
ヨガの基本として、マスターしておきたいポーズです。
下を向いた犬のポーズのやり方
ここからは、下を向いた犬のポーズのやり方について詳しくご紹介していきます。
簡単なヨガのポーズではありますが、ひとつひとつを丁寧に行うことでより効果が期待できますよ。
- 四つん這いの状態になる。
お腹に力をいれ、背筋が曲がらないようにしてください。 - 足のつま先をたてる。
つま先をたてたら、息を吐きながら膝を浮かせてお尻を持ち上げます。
この時点では、まだ膝を伸ばしきらないようにしましょう。 - 両手で床を前方に押し出すイメージで背中を伸ばす。
背筋を伸ばしながらお尻は天井へ突き出すようにしましょう。このとき、肩甲骨が開くように腕を回してください。 - 息を吐きながら、かかとをゆっくり床に付ける。
横から見てきれいな三角形になるように、両手足を床にしっかり押し付けてポーズしましょう。
肩の力を抜いて、3~5回ゆっくり呼吸しながらキープします。
以上が、下を向いた犬のポーズです。
下を向いた犬のポーズの注意点
下を向いた犬のポーズは、ヨガのポーズの基本の1つ。
初心者の方でも挑戦しやすい簡単なポーズですが、全身に負担をかけるため注意点が必要です。
以下のような方は、下を向いた犬のポーズは控えるようにしましょう。
- 手首や腰を痛めている
- 下痢症状がある
以上のことに注意して、無理はせずヨガのポーズを行ってくださいね。
下を向いた犬のポーズができない場合のコツ
下を向いた犬のポーズは簡単なヨガのポーズですが、ある程度慣れていないと最初から上手にポーズをとることができないことも……。
ここではポーズができない場合のコツについてご紹介していきますので、ぜひ取り入れてくださいね。
かかとがつかない時はひざを曲げる
下半身の柔軟性が不足していると、かかとを床につけることができずにきれいな三角形を作ることができないでしょう。
その場合は、無理して床にかかとを付ける必要はありません。
- かかとはあげたままにする
- 膝を曲げる
という2点があります。
かかとをあげて膝をおへそに近づけるようにすると、お尻を引きあげやすくなって背中や肩をしっかりとストレッチできるでしょう。
手が滑る場合は親指と人差し指に力を入れる
きれいな三角形のポーズをするためには、床をしっかりと押してお尻を持ち上げる必要がありますが、手が滑って上手にポーズをとることができないという方も多いでしょう。
滑らないように手に力を入れてしまうと中指が外向きになってしまいがちですが、それでは手首を痛める原因になります。
下を向いた犬のポーズをする場合は、指の向きにも注意してください。
上手に床を押すポイントは、親指と人差し指に力を入れて床を押すようにすると中指が外向きにならず、手が滑りにくくなります。
親指と人差し指に力を入れることにより、効果の高いポーズができるでしょう。
また、手の使い方だけでなく
- ヨガマットは劣化していないか
- ヨガマットや床は汚れていないか
などのチェックもしっかりしておきましょう。
体のどこかが痛いときは無理しない
肩や肘に負担がかかって痛い場合は、けして無理をしないようにしましょう。
このポーズにおいて大切なことは「リラックスできるポーズ」であるかどうかです。
肩や腕に負担がある状態で続けても、下を向いた犬のポーズの効果である「全身のリラックス効果」は得えられません。
先ほどご紹介した「かかとをあげて膝を曲げる」を実践して、心地良いポーズになるようにしましょう。
体が慣れてきたら、正しいポーズができるようになりますよ。
まとめ
下を向いた犬のポーズは、初心者の方でも取り入れやすいヨガの基本ポーズです。
しかし、正しい姿勢をキープするにはある程度の柔軟性がなくてはいけません。
無理して正しいポーズを実践しても、苦しい呼吸になっていたらせっかくの効果を得られないので、楽な姿勢をとってリラックスする方が大切です。
最初は、自分にとって楽な姿勢を優先しつつ、慣れたら徐々に正しいポーズをしていきましょう。