体幹やわき腹の筋肉を鍛えることができる、ピラティスの「クリスクロス」。
「ウェストを細くしたい」
「ぽっこりお腹を解消したい」
といった願望を持っている方にとくにおすすめのエクササイズです。
また、下半身を大きく動かせるので、忙しくてなかなか運動ができず、あまり歩かないという方にもおすすめ。
しかし正しい呼吸法とやり方で行わないと、筋肉にアプローチができず、思っているような効果が得られないことも…。
とはいえ、まずは家で気軽にピラティスをしてみたい、という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、クリスクロスのやり方と鍛え方のコツを、ピラティスインストラクターの筆者による解説でご紹介します。
エクササイズの効果もご紹介するので、参考にしてみてください。
家でいつでも気軽にできるので、ぜひ今日から始めましょう!
目次
ピラティス「クリスクロス」の効果とは?
まず最初に、ピラティスの「クリスクロス」で得られる3つの効果をご紹介!
1.くびれを作る
数あるピラティスエクササイズの中でも、とくにわき腹にアプローチできるクリスクロスはくびれ作りに効果的です。
腹斜筋はわき腹をななめに走る筋肉で、背骨を丸める、ひねる、片側のウェストを縮めるといった動作のときに使われます。
この腹斜筋が衰えると、
「お腹まわりがたるむ」
「ウェストのくびれがなくなる」
といったボディラインの崩れの原因に。
クリスクロスで背骨をひねる動作を行えば、腹斜筋が鍛えられ、引き締まったウエストを手に入れられますよ。
2.下腹のたるみを改善
クリスクロスは股関節まわりの筋肉を使って骨盤を整えることができるため、下腹のたるみ改善に効果があります。
下腹のたるみの原因は、食事が原因の場合もありますが、姿勢のゆがみが関係していることも。
たとえば、骨盤が後ろに傾き、腰に寄り掛かるような姿勢のタイプの場合、内臓の位置が下がってほっこりお腹になりやすくなります。
このような姿勢は、股関節のつけ根部分の腸腰筋が衰えているケースがよく見られます。
腸腰筋を鍛えることができるクリスクロスで、姿勢をリセットしていけば、下腹ぽっこりも解消できますよ!
3.骨盤のゆがみを改善する
クリスクロスは体幹のインナーマッスルを鍛えながら、骨盤のゆがみを調整できるエクササイズです。
背骨をひねる際に、骨盤が動いてしまわないようにするのが体幹にあるインナーマッスルの役割。
ピラティスでは、どれだけ大きく動くかよりも、可動域をコントロールしながら動くことが大切と考えています。
なぜなら、骨盤のゆがみを調整するには、ていねいに動いて体幹を安定させる必要があるからです。
正しい呼吸法とやり方でクリスクロスを行えば、左右の筋バランスが整い、骨盤のゆがみを改善できるでしょう。
ピラティス「クリスクロス」のやり方
それでは、ピラティスのクリスクロスのやり方を解説します。
初心者向けの方法もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください!
スタートポジション
- ひざを立てて、仰向けに寝ます。
- 骨盤は床と平行に置いたところから、手前に傾けて腰を少しだけ丸めます。
- 腰の丸みをキープしたまま、片足ずつ空中に持ち上げます。腰がマットから離れないように気をつけてください。
- ひざは股関節の真上、ひざも股関節も90度にして、すねは床と平行にします。
- 両肘を曲げて、両手のひらを頭の後ろに置きます。
体を痛めないように、なるべくヨガやピラティスのマットを使用してください。
マットがない場合は、厚めのタオルの上で行いましょう。
初心者向け!クリスクロスのやり方
ピラティスを始めたばかりの方は、この方法から行ってみてください。
- 息を口から「ふー」と吐いて、右に背骨をひねりながら、上体を起こします。
- 息を吸って、胸を正面に向けながら、体をゆっくりマットに下ろしましょう。
- 息を口から吐いて、左側に背骨をひねりながら、上体を起こします。
- 息を吸って、上体をマットに下ろしていきましょう。
経験者向け!クリスクロスのやり方
次に、足の動きを加えた経験者向けのクリスクロスのやり方をご説明します。
- 息を「ふー」と口から吐きながら、上体を起こします。
- 息を吸って、上体を起こしたままキープ。
- 息を口から「ふー」と吐きながら、右に背骨をひねり、右ひざを胸のほうに近づけて左脚をまっすぐ伸ばします。脚は45度くらいの高さで、腰を反らないように気をつけましょう。
- 息を吸って脚を入れ替えます。上体が正面を通ります。
- 息を口から吐きながら、そのまま頭の位置を落とさないようにしながら、左側に背骨をひねり、左ひざを胸に近づけて右脚を伸ばします。
- この動きを左右ワンセットで、8回くり返しましょう。
ピラティスのクリスクロスで効果を上げるためのポイントとは?
ここから、ピラティスのクリスクロスの効果をアップさせるコツを3つご紹介します。
1.胸から背骨をひねる
わき腹の筋肉をしっかり使うためには、背骨の中でも肋骨から動くのがポイントです。
頭や肩、腰からひねらないように気をつけましょう。
ピラティスのクラスでもよく見られる間違いは、骨盤やお尻を浮かせてしまうことです。
骨盤やお尻がグラグラ動く=体幹が安定していない状態。
このままエクササイズを行うと、体幹のインナーマッスルが使われないだけではなく、わき腹の筋肉も鍛えることができません。
背骨を肋骨からひねることを意識して、正しくわき腹の筋肉を強化していきましょう。
2.お腹を平らにする
先ほどお伝えしたように、体幹を鍛えるためにも、骨盤をゆらゆら動かさずに安定させましょう。
そのためには、お腹を薄く平らな状態にして、腹部のインナーマッスルである腹横筋を意識することが大切です。
お腹を平らにするコツは主に2つあります。
- コルセットを巻いているイメージで、口から深く息を吐く。
- 息を吸うときに肋骨を広げる。アコーディオンを広げるイメージで。
ピラティス初心者の方は、腹横筋の使い方や呼吸法が難しいと感じられるかもしれません。
やればやるほど、呼吸も動きも上手になるので、焦らずに練習してくださいね。
3.脚をまっすぐ伸ばす
脚はひざだけではなく、つま先までまっすぐ伸ばすようにしましょう。
股関節から動くようにして、ひざ小僧をキュッと引き上げるイメージで脚を伸ばすのがポイントです。
こうすることで股関節やひざ関節、さらには足の関節もしっかり動かすことができ、下半身の主要な筋肉を鍛えられます。
また、ひざは股関節の延長線上で伸ばし、内向きや外向きにならないように気をつけてください。
下半身の筋肉全体を鍛えていくためにも、ていねいな動きを心がけましょう。
まとめ:ピラティスのクリスクロスで姿勢をリセットして理想の体へ
ここまで、ピラティスのクリスクロスで得られる効果と方法、鍛え方のコツをお伝えしました。
クリスクロスは、わき腹の筋肉を鍛えることができるので、ウエストのたるみが気になる方に最適!
体幹や下半身の強化もできるので、姿勢のゆがみをリセットして、ボディラインを整えたい方にもおすすめです。
背骨や下半身、お腹の筋肉を正しく使うことが、エクササイズの効果を上げるためのコツ。
マットさえあれば家でいつでもできるクリスクロスで、理想の体に近づけていきましょう!