「ピラティスを習ってみたい」という方は、レッスンを受ける前に、基本動作を知っておくと安心です。
ピラティスは独自の呼吸法を使って、骨盤や関節をさまざまな方向へと動かし、姿勢を整えるエクササイズ。
そのため初心者の方にとっては「難しい」と感じることも多いようです。
そこで今回は、ピラティスの呼吸法や基本姿勢、動き方をご紹介します。
ピラティスをよく知らない方のために、ピラティスを行う際に気をつけることや上達するためのコツも伝授!
この記事を読めば、ピラティスについての疑問が解消されるはずです。
家ですぐに実践できる内容ですので、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
ピラティスの呼吸と基本姿勢
ピラティスの基本動作をスムーズに行うために、呼吸と基本姿勢をご紹介します。
ピラティス独自の呼吸法
ピラティスで使われる呼吸法は胸式呼吸です。
鼻から吸って息を口から吐き、息をするときには肋骨を広げ、吐くときには肋骨を内側に閉じていきます。
ピラティスの呼吸には細かいルールがあるので、詳しい説明はこちらの記事を参照してください。
呼吸をマスターすることで基本動作がやりやすくなります。
ピラティスの基本姿勢:ニュートラルとインプリント
ピラティスの基本姿勢は下記の2つです。
- ニュートラルポジション
- インプリントポジション
ニュートラルポジション=正常な位置という意味です。
骨盤のニュートラルポジションとは、寝ているときには床と骨盤が平行、座りや立ち姿勢のときには骨盤が床に対して垂直の状態を指します。
仰向けになったときに骨盤の下には、わずかな隙間があります。目安は手のひら1枚分の幅です。
一方、インプリントポジションは仰向けで寝たときに、骨盤が傾き恥骨が天井のほうに向いた状態。
腹筋を使うことで腰を丸くするのが、ニュートラルポジションとの違いです。
ピラティスの基本動作のやり方3選
ここからは、ピラティスのクラスでよく使われる基本動作のやり方を3つご紹介します。
ピラティスの基本動作1:インプリントポジションの作り方
スタートポジション
- 両ひざを立てて仰向けに寝ます。両脚は腰幅に開いた状態。
- 両手で三角形を作り、骨盤の上に起きましょう。
動き方
- 息を口から吐きながら、骨盤を前に傾けて、恥骨を天井の方へと向けます。
- 腰は少し丸くなり、床と腰の間には隙間がありません。
- 息を吸いながら、骨盤を床と平行にして、ニュートラルポジションに戻します。
- この動きを8回繰り返しましょう。
ピラティスの基本動作2:ロールバックのやり方
スタートポジション
- 背筋をまっすぐ伸ばして、骨盤はニュートラルポジションにセット。
- 両ひざを立てて、坐骨の上に座ります。
- 両脚は腰幅に開き、両手のひざの裏に添えましょう。
ロールバックのやり方
- 息を口から吐き、腰を丸めながら、骨盤を太ももから離すように転がしていきます。(ロールバック
- 息を吸いながら腰の丸みをキープしたまま、坐骨の真上まで体重を戻しましょう。腹筋の力を抜かないように注意しましょう。
- この動きを8回繰り返します。
ピラティスの基本動作3:Cカーブの作り方
スタートポジション
- 背筋をまっすぐ伸ばして、骨盤はニュートラルポジションです。
- 両ひざを立てた状態で坐骨の真上に座ります。
- 両脚はくっつけて、両手をひざの裏に添えましょう。
Cカーブの作り方
- 息を口から吐きながら、骨盤を後ろの方へ傾けて坐骨の後ろに体重を置きます。
- お腹をパンチするイメージで腹筋を使い、背骨全体を丸くします。(Cカーブ)
- 息を吸って背骨をまっすぐ伸ばしながら、坐骨の真上に体重を置きましょう。
- この動きを8回繰り返します。
【初心者必見】ピラティスで気をつけるべき3つの注意点
ピラティスは体にとってメリットがたくさんありますが、無理をするとケガや痛みの原因を招くことも。
そこでピラティスインストラクターの筆者が、ピラティスを行う際の注意点をご紹介します。
「ピラティスを習い始めたばかり。」
「自己流でピラティスしている。」という方は、ぜひ最後まで読んでくださいね。
①呼吸を止めないようにする
初心者の方は動きに集中しすぎて、ついつい呼吸を止めてしまいやすいので気をつけましょう。
呼吸を止めてしまうと、体幹を安定させるインナーマッスルが働かず、骨盤がグラグラして上手に動けません。
また、体がカチコチに緊張して肩や首のコリや痛みを引き起こすこともあります。
最初はあまり細かいことを意識しすぎず、気持ちいいと思える範囲で、ゆっくりと深呼吸してみてください。
上手に呼吸するポイントは、息を口から細く長く吐くことです。
②ウォームアップを行う
ピラティスは体にやさしいエクササイズですが、体が温まっていないうちに動くと関節に負担をかける可能性があります。
ピラティスのクラスであれば、先生がプログラムをしているので問題はありません。
自宅で練習する場合は、先ほどお伝えしたような基本動作や軽いストレッチを最初に行いましょう。
③体に痛みや違和感を感じたら中断する
ピラティスはリハビリ目的で考案されたエクササイズのため、正しく行えば安全です。
しかし筋力が弱かったり、体の使い方に慣れていなかったりすると、肩や腰など痛みを感じるケースがあります。
筋肉を使っているときの痛みではなく、体が緊張してしまうほどの痛みや違和感を感じたときはエクササイズを中断しましょう。
ヘルニアなどの症状がある場合は、事前に先生に伝えておくとフォローアップしてくれるので安心です。
体の感覚に意識を向けて、無理しすぎず行ってくださいね。
ピラティスが上手くなる方法
ピラティスは年齢、性別に関係なく、コツさえ掴めば誰でも上手に行うことができます。
確かに運動不足で筋力が衰えていたり、呼吸や関節の使い方に慣れていなかったりすると、スムーズに動けないことも多いのは事実です。
しかし上達のスピードに個人差があっても、毎日コツコツ続けるだけで次第に動けるようになります。
体は元に戻る性質を持っているので、短期間だけ頑張るよりも、細く長く続けるほうが効果的です。
周りの人と比べてしまうこともあるかもしれませんが、皆さんそれぞれ姿勢が違うので、たとえ他の人と同じ動きができなくても大丈夫です。
マイペースにピラティスを続けて、ご自身の体の変化を楽しんでくださいね。
まとめ:ピラティス初心者でも簡単にできる!基本動作をいざ実践
今回はピラティス初心者必見の「基本動作・呼吸・姿勢」についてご説明しました。
姿勢が気になっている、運動不足を解消したい、そんな方にイチオシのピラティスエクササイズ。
多くの芸能人やモデルさんが実践していることから、ピラティスは敷居が高いと思われがちかもしれません。
しかし誰でも基本を身につけさえすれば、楽しみながら体を変えることが可能です。
今回お伝えした基本動作は、ピラティスのクラスで実際によく行わるもの。
呼吸やニュートラルな姿勢を意識しながら、ぜひ基本の動きにチャレンジしてみてください。