ボディアーチとはうつ伏せの状態で体を弓のように反らす背筋のトレーニング種目です。
背中やお尻など体の後ろ側を鍛えることができて道具も必要ないため、自宅で簡単におこなえるメリットがあります。
今回はボディアーチの正しいやり方や鍛えられる筋肉、鍛えることで得られるメリットについて詳しくご紹介していきたいと思います。
目次
ボディーアーチとは?
ボディアーチとはブリッジとは反対で、うつ伏せの状態で両手と両足を上げて体を反らすトレーニング種目です。
特別な道具は必要ありませんが、トレーニングマットやヨガマットがあればさらにトレーニングしやすくなるでしょう。
運動初心者でも自宅で簡単に背中やお尻をキュッと引き締める方法について解説していきます。
それでは詳しくみていきましょう。
ボディアーチで鍛えられる筋肉
背中からお尻にある筋肉群を刺激していく筋トレで、主に背中の広背筋と脊柱起立筋、お尻の大殿筋を鍛えるのに効果的です。
それぞれの筋肉を鍛えることで、体にはどのような変化が起こるのでしょうか。
ボディーアーチで広背筋と脊柱起立筋を鍛える
広背筋とは肩甲骨の下あたりにある筋肉です。
日常生活では前腕を引き上げる動作や肩甲骨を寄せる時に使われており、体の要である骨盤を上に引き上げて支える役割があります。
脊柱起立筋は、背骨に沿ってついている縦に長い筋肉です。
鍛えることで背中の真ん中に縦のラインがクッキリと浮かび上がります。
脊柱起立筋は背骨を支える大切な筋肉で、背中を使う動作を助ける役目がある筋肉です。
ボディーアーチで大殿筋を鍛える
大殿筋とはお尻の部分にある筋肉で、下半身の中での大きな筋肉の部類に入ります。
その大きさは、単独だと体の中でもっとも大きな筋肉と言われています。
大殿筋は太ももの裏側にある筋肉と連動し、椅子から立つ・走る・登るといった動作の時に股関節の伸展に貢献している筋肉です。
ボディーアーチで得られるメリット
ボディーアーチをおこなことで広背筋・脊柱起立筋・大臀筋を鍛えることにより得られるメリットについて解説します。
見た目の変化以外のうれしいメリットもご紹介しますので、早速みていきましょう。
基礎代謝が上がり痩せる体になる
筋トレを継続的におこなうと基礎代謝が向上します。
基礎代謝は心臓の動きや呼吸、体温維持など人間が生きていくために必要なエネルギーで、寝ている、座っている時間だけで自然と消費されるエネルギーです。
痩せる体づくりには大きな筋肉を鍛え、基礎代謝量を上げることが非常に重要です。
広背筋、脊柱起立筋はとても大きな筋肉です。
ボディアーチはその大きな広背筋と脊柱起立筋を効率的に鍛えることができるので、基礎代謝を上げやすく、脂肪が落ちる痩せる体に変わっていくというメリットがあります。
逆三角形のメリハリボディになれる
広背筋鍛えることで、男性であれば逆三角形のかっこいい体に、女性は背中とウエストにメリハリが着くので、スタイルが良く見えるようになります。
広背筋は背中の全体を覆っている筋肉で人体の筋肉の中でも非常に大きな筋肉。
先ほど説明しましたが、痩せる体づくりには大きな筋肉を鍛え、基礎代謝量を上げることが非常に重要です。
広背筋を鍛えて見た目の印象をガラッと変えるだけでなく、痩せにくい体質を作っていきましょう!
猫背が改善される
現代人はデスクワークや長時間のスマホの操作によって、前かがみになる時間が増え猫背の方が多いです。
猫背の状態でパソコンやスマホを見ようとすると、あごを突き出す形になり、首の後ろの神経を圧迫し片頭痛や耳鳴りなどの症状がでる方もいます。
広背筋や脊柱起立筋は上半身を支える筋肉のため姿勢改善に効果的。
特に広背筋を鍛えることで背中側から体を引っ張る状態となり、猫背などの姿勢の悪さが解消されます。
美しく引き締まったお尻になる
大臀筋はお尻の土台を構成する筋肉です。
加齢や運動不足、重力の影響で大臀筋がゆるむと、トップの位置が下がり張りのない見た目になってしまいます。
ボディーアーチで大殿筋を鍛えることにより、筋肉にボリュームを持たせ脂肪がズレ落ちてしまうのを防ぐことができます。
継続することでキュッと引き締まりお尻を目指せます。
日常生活を負担なく過ごせる
大殿筋は、歩いたり走ったりする時の脚を後ろに蹴り出す動作に機能する筋肉です。
足を踏み込んだ際に下半身を安定させ、日常生活でも使用機会の多い筋肉。
大臀筋は股関節を動かす筋肉なので、筋肉が落ちたり、こわばりが生じてしまうと股関節本来の機能である、曲げ伸ばし・ねじったりする動きが制限されてしまいます。
ボディーアーチによって大臀筋を鍛えることで、歩行のみならず、立ち上がる時や階段を昇り降りする等の負荷の大きい運動による疲れを感じにくい体をつくることができます。
ヘルニアの予防になる
大殿筋の筋力が硬くこわばり伸縮性を失ってしまうことで、骨盤が後傾位に変形してしまうことがあります。
骨盤後傾とは骨盤が後方へ傾いてしまう骨盤の歪みのことで、その歪みの影響で脊椎も丸く変形してしまいます。
先ほど、大臀筋がこわばる硬くなることで、股関節本来の機能である曲げたり伸ばしたり捻ったりする動きが制限され、日常の動作に関わることは解説いたしました、
しゃがみ込む動作や中腰の姿勢がとりにくくなり、股関節屈曲が十分に機能しない代わりに腰部が動作を補うため、腰部が過剰に屈曲してしまいます。
腰痛の直接的な原因になってしまい、腰椎椎間板ヘルニアに発展しまう可能性もあります。
ボディアーチのやり方
ボディアーチのやり方について解説していきます。
低負荷なボディアーチ、高負荷なボディアーチの2種類ご紹介していきますので、ご自身の体に合わせて負荷を変えてトレーニングを行ってください。
低負荷ボディアーチ
- 床にうつ伏せで横になり腕を頭の前に伸ばし、足も軽く広げます
- 両手両足を弓のアーチ形をイメージしてゆっくり上げていきます。
- 上がったところで3~5秒カウントを数え状態をキープします。
- 状態をキープすることで刺激がより広背筋・大臀筋に伝わります
- 呼吸を意識しながらゆっくりと戻していきます。
10~30回を1セットとして、3セットを目安に継続して行ってください。
カウントの際はしっかり体を固定すること、動作はゆっくり行うことを心がけて下さい。
高負荷のボディアーチ
- 床にうつ伏せで横になり腕を頭の前に伸ばし、足も軽く広げます。
この時、手足の力は抜いてリラックスした姿勢を心がけます - 息を吐きながら右手と左足を、左足と右足のように対角線上の手と足に力を入れ2回ずつ上げます。
このとき、先ほどのご紹介した反らす動きというよりは、手と足を斜め上方に引っ張り合うような気持ちで持ち上げて行きましょう。
手足を上げきった時に、しばらく状態をキープすることで、筋肉により強い刺激を与えることができます - 呼吸を意識しながら交互に繰り返します。
2回を左右交互に行って1セットとして、1日10~30セットを目安に行ってください。
こちらも同様に、しっかり体を固定すること、動作はゆっくり行うことを心がけて下さい。
注意点
無理をして腰を反らせてしまうと、腰に負担がかかり腰痛の原因になってしまいます。
ボディアーチはあくまで筋肉を刺激し鍛えることが目的で、背中を反らせることがトレーニングの目的ではありません。
反りを大きくすることで、より筋肉に負担をかけられますが、その分腰にもかなりの負担がかかります。
トレーニングの途中で痛みや違和感が生じた場合はすぐに休憩するようにしましょう。
まとめ
ボディアーチは簡単なトレーニングで、広背筋と脊柱起立筋、大殿筋を鍛えることができます。
それぞれ、とても大きな筋肉ですので鍛えることで得られる効果も大きく、初心者や筋トレに慣れていない方にオススメな筋トレ種目です。
美しい姿勢や引き締まったお尻を手に入れられるため、女性にも非常にオススメです。
ご自身で負荷を調節して、無理のない範囲でトレーニングを続けていきましょう!