座位で足を前後に開き、後ろの足を背中側でつかむ「鳩のポーズ」
ヨガ中級者向けのポーズですが、初心者でもカラダの柔軟性を高めれば鳩のポーズができるようになります。
鳩のポーズができない
足をつかめない
こんな方に向けた、鳩のポーズの完成形へのコツややり方について解説していきます。
目次
鳩のポーズとは?
鳩のポーズはサンスクリット語で「エーカパーダラージャカポタアーサナ」といいます。
「エーカ」が「ひとつ」、「パーダ」が「足」、「ラージャ」が「王様」、「カポタ」が「鳩」の意味です。
胸を広げて体を反らすポーズが、鳩のようなのでこの名前がついたようです。
中級者向けの難易度が高いポーズですが、ヨガをおこなう人にとってはあこがれのポーズの一つでもあり少しずつポーズの完成形に近づけていきましょう。
鳩のポーズの効果
鳩のポーズは全身のストレッチにもなるため、肩こりの緩和などにも効果があります。
足を前後に開くことにより、股関節が柔軟になり歪みが修正されたり、内臓が正しい位置に戻り内臓機能が整うメリットも。
股関節の可動域を広げて、背中を大きく反らし片足をつかむことにより、背中やおなか、ウエストの引き締め、ヒップや太もものシェイプアップ効果が期待できます。
凝り固まった筋肉を刺激し、全身の血流が促進され、足のむくみにや生理痛の緩和、PMS(月経前症候群)生理不順にも効果的。
鳩のポーズのやり方
比較的難易度の高いポーズですが、順を追っておこなうことでポーズがとれるようになります。
- 右脚を横に伸ばして座り、左のひざを曲げて左足を体に引き寄せます。
- 右ひざを曲げて、右手で足先を持ち腰に引き寄せます。
- 右ひじに右足の先をかけ、息を吸いながら左脚を大きく上に伸ばします。
- 息を吐きながらゆっくりと胸を広げて背中を反らせ、頭の後ろで両手を組み、10秒キープします。
- ④~①までゆっくり戻していきます。
両手を頭の後ろで組むのが難しい場合は、体の前で組んでも大丈夫です。
鳩のポーズをおこなうときの注意点
鳩のポーズをおこなうときの注意点として、背中や首に疾患がある人や膝や股関節、足首などを損傷して後遺症が残っている人はこのポーズは控えておく方がよいでしょう。
体がもともと硬い人は、前屈系や反り系の簡単なヨガをマスターしてからおこなうと、ケガが防げます。
もうひとつ、鳩のポーズで時に気を付けたいのが腰です。
後屈系のポーズをおこなう場合、つい腰を反りすぎてしまい、痛めてしまいがちです。
腰を反るのではなく、腹筋を使ってお腹を薄くして胸をしっかり広げてポーズをとります。
鳩のポーズができない場合は柔軟性をつける
たった4つのステップでできる鳩のポーズですが、体が硬いとなかなかポーズがとれないです。
鳩のポーズは、股関節・ももの前側・背骨・肩を柔軟にする必要があります。
足をつかめなかったり、股関節を開くのがつらい場合は、まずカラダの柔軟性を高めてから鳩のポーズにチャレンジしましょう。
股関節を柔軟にする方法
股関節を柔軟にするには、体の前で足の裏と裏を合わせて、両足を大きく開きます。
足が床につかないようなら、手でひざを持ってトントンと床に押し付けます。
ももの前側を柔軟にする方法
ももの前側を柔軟にするには、正座をしたままゆっくりと仰向けに寝転び、両手は頭の上に上げて手を組み、曲げた両足でトントンと床をたたきます。
背骨と脇腹を柔軟にする方法
背骨とわき腹を柔軟にするには、両足を揃えて真っ直ぐ立ち両手を頭の後ろで組みます。息を吐きながら上体を右に倒します。
倒したまま10秒キープして上体を起こし、左にも倒します。これを3~5回くり返します。
肩・胸を柔軟にする方法
肩や胸を柔軟にするには、両足を投げ出して座り、背筋を伸ばします。両手を肩の上に置き、肩を前からグルグル回します。
次に両手を後にまわして手を組み、後ろに引き胸を開きます。
鳩のポーズができない場合におこなうヨガのポーズ
鳩のポーズのように後に反る後屈系のポーズの場合は、体の前面部の筋肉が硬いと体が動きにくくなってしまいます。
いきなり鳩のポーズに取り組まず、簡単な前屈や後屈(反り系)のポーズを行いましょう。
前屈の代表的なポーズは片脚や両脚前屈のポーズ、赤ちゃんのポーズ、合っせきのポーズ、ウサギのポーズなどです。
赤ちゃんのポーズのやり方
赤ちゃんがお母さんのお腹にいるときの胎児のようなポーズです。
- 手足を伸ばして仰向けに寝て、呼吸を整えリラックスします
- 息を吐きながら両膝を折り曲げ、両手で抱え込んで胸に引き寄せます。
- 息を吐きながら両手で足の先を持ち、上体を起こして額をひざにつけます。
後屈(反り系)のポーズは、弓のポーズ、半月のポーズ、アーチのポーズ、コブラのポーズなどです。
コブラのポーズのやり方
- うつ伏せに寝て、ひじを曲げ、額を床につけて腹ばいになります。
- 息を吸いながら、あごを前方に押し出すように上げ胸をおこします。
- さらに息を吸って両腕を伸ばし、あごを真上に突き上げるようにしながら、背骨を十分に反らしていきます。
仰向けの鳩のポーズ(4の字のポーズ)
- 床に仰向けなり膝を立てます。
- 右の外くるぶしを左足のモモに乗せ、「4」の字を作ります。
- 右腕を「4」の中心に入れて、両腕で左足を下から抱えるようにしてゆっくりお腹に引き寄せます。
まとめ
鳩のポーズは比較的難易度が高めのポーズですが、ストレッチ・筋トレ・マッサ-ジ・バランスなど多くの効果が期待できます。
初心者が鳩のポーズをおこなえるようになるには時間がかかりますが、決して無理ではありません。
ポーズをとる前に準備運動をおこなったり、柔軟性を高める簡単なポーズを日課にするなど、日常にヨガを取り入れることが大切です。
無理せず、あきらめずにチャレンジして健康的なカラダを目指しましょう。