腹筋運動のなかには腰への負担が大きいトレーニングがあり、腰痛持ちの方は注意が必要です。
ヒップレイズは、上体を起き上がらせておこなういわゆるノーマルな腹筋運動より、腰への負担が軽いトレーニングです。
「なぜヒップレイズは腰に負担が少ないのか?」
「一般的な腹筋運動と何が違うのか?」
今回はこのような疑問にお答えします。
- ヒップレイズが腰への負担が軽い理由
- ヒップレイズがもたらす効果
- 具体的なヒップレイズのやり方
についてお話していきます。
腰痛を悪化させないために、腰に優しいヒップレイズについて出来るだけ分かりやすくまとめたので、ぜひご一読ください!
目次
ヒップレイズが腰痛に優しい筋トレである理由
ヒップレイズは、上体を起き上がらせておこなう腹筋運動より、腰への負担が軽いトレーニングのため、腰痛持ちの方でもおこなえるトレーニングです。
ヒップレイズは腰への負担を極力減らした腹筋運動
ヒップレイズは、腰をいたわりながら腹筋を鍛えることが可能なトレーニングです。
腰痛を持っている方は腰の筋肉が傷ついていたり弱っていたりする可能性があるため、できる限り腰の筋肉を使わないヒップレイズのような腹筋運動がおすすめです。
ヒップレイズは、背中を地面につけた状態で足を動かす筋トレのため、腰に重たい負荷がかかりにくく安定しています。
それにくらべてノーマルな腹筋運動は、足を固定し寝そべった上半身を起こすことで腹筋を鍛えます。
上半身を起き上がらせるとき、腰を曲げる動きが腰痛を引き起こす原因にもなります。
特に腹筋の力が弱い人は反動をつけて起き上がろうとしてしまうため、腰にかかる負担も大きくなりやすいです。
ヒップレイズは上半身が地面についた状態のため、腰への負担が少なく腹筋を鍛えられる理由となります。
腹筋を鍛えると腰痛の改善につながる
腹筋を鍛えることは正しい姿勢を維持する筋肉を鍛えることになるため、腰痛の改善につながります。
腰痛になる原因はさまざまですが、筋力不足が腰痛を引き起こす原因となる場合があります。
背筋をまっすぐに保つ筋力が不足している結果、姿勢が悪くなり腰に影響を与えているのはよくある腰痛のケースです。
腹筋と背筋を鍛えることで正しい姿勢を保つ筋力がつき、腰の負担軽減につながります。
腰痛は年配者に多いイメージがあるかもしれませんが、20代~30代の若者であっても筋力不足から腰痛を抱えている人もいます。
年齢とともに筋力はさらに衰えていきますので、運動不足は解消しなければいけません。
正しい姿勢を保つため腹筋を鍛えるのは、腰痛を悪化させないためにおすすめの方法です。
ヒップレイズはお腹とお尻を同時に鍛えられるトレーニング
筋トレで引き締めたい部分の上位に上げられるのはお腹とお尻です。
ぽっこりしたお腹をへこませたり、垂れたお尻を引き上げると横から見た立ち姿が美しくなります。
ヒップレイズは下腹部とお尻を同時に鍛えられるトレーニングのため、メリカリのあるカラダを作りたい人に向いています。
下腹部のぽっこりを解消
ヒップレイズの効果として期待できるのが、ぽっこりした下腹部の解消です。
下腹部は脂肪がつきやすい箇所であり、脂肪がつく原因として考えられるのが腹筋の筋力不足です。
ヒップレイズは腹直筋のなかでも特に下部分に大きく作用するため、下腹部を重点的に鍛えることができます。
また、筋力不足は基礎代謝を下げる要因となり、痩せにくい体質になってしまいます。
「食べる量は変わっていないのにお腹がぽっこりしてきた…」という方は、基礎代謝が下がっているかもしれません。
基礎代謝を上げるには、筋肉量を増やしエネルギーを効率よく消費することが必要です。
ヒップレイズは腹直筋を鍛えると同時に基礎代謝を上げる効果を期待できるため、ぽっこりお腹を解消するのに向いている筋トレといえます。
お尻全体を引き締める
ヒップレイズは腹筋だけではなく、お尻の引き締めにも効果的です。
ヒップレイズでお尻を持ち上げる動きは、お尻の大きな範囲を占めている大臀筋(だいでんきん)を鍛えることができます。
大臀筋に筋力がつくと無駄な脂肪が減り、ヒップがきゅっと持ち上がります。
丸くてきれいなお尻を手に入れるには、大臀筋を鍛えることが欠かせません。
大臀筋はカラダの中でも大きな筋肉の部類に入るため、エネルギー消費を促し基礎代謝の向上も期待できます。
ヒップレイズは、スタイル維持においてもっとも気をつかうお腹・お尻を、同時に鍛えられるオススメの筋トレです。
ヒップレイズのやり方
ヒップレイズはマットがあれば自宅・ジムどちらでもトレーニングが可能です。
ヒップレイズのやり方
- マットの上に仰向けに寝る
- 両手を身体の横に置き、手のひらは地面につける
- 両足を伸ばしてくっつけたまま、床と垂直になるよう足を上げる
- 足を上に押し出すようにして、お尻と腰を持ち上げる
- お尻と腰を地面に下ろす(3の状態に戻る)
もしお尻が痛くなる場合は、両手をお尻の下に持ってくるか、畳んだタオルを敷いてクッション性を上げるのがオススメです。
足を地面に垂直に上げた状態からさらに上に押し出すことで、腹直筋下部の力が骨盤を持ち上げるために働きます。
似た動きとしてリバースクランチという筋トレがありますが、こちらは膝を曲げて胸元に引き寄せる動きとなり、主に腹直筋の上部を使います。
上半身の重心は地面につけたままで安定していますので、腰に大きな負担がかかる心配もありません。
ヒップレイズを効果的におこなうコツ
ヒップレイズで効果的にトレーニングするためのコツを説明いたします。
コツ①お尻を持ち上げるとき、腕・肩・頭でしっかりとカラダを支える
バランスが崩れて力が入らないと、うまく足が上がりません。
腰が痛くならない程度に、お尻を高く持ち上げるのがポイントです。
コツ②筋トレ中は呼吸を意識する
息を吐いているときは力が入りやすくなり、吸っているときは筋肉が緩和されます。
ヒップレイズではお尻を持ち上げながら息を吐き、お尻を下げながら息を吸うように意識してトレーニングしてみてください。
ヒップレイズに慣れてきたら、少しずつ負荷を上げるのがオススメです。
負荷を上げるには、お尻を上下させる速度を通常よりも遅くします。
負荷を上げることで筋肉がさらに刺激されるため、ヒップレイズの効果をよりいっそう期待できます。
ヒップレイズとヒップリフトの違いは「体幹」
ヒップレイズと名前が似ている筋トレに『ヒップリフト』というトレーニングがあります。
ヒップリフトは主に下半身に効く筋トレとなり、お尻・太ももを中心に鍛えるのに効果的です。
加えて、腰を常に浮かした態勢でトレーニングするためバランスが必要となり、体幹をつけることができます。
体幹をつけるとカラダの安定性が上がり、ケガをしにくくなったり運動パフォーマンスが向上します。
ヒップリフトも腰に負担がかかりにくいトレーニングとなっていますので、体幹づくりとヒップアップをさらにおこないたい方にオススメの筋トレです。
まとめ
今回は、腰痛の方でもおこなえる腹筋運動『ヒップレイズ』についてご紹介しました。
- ヒップレイズは腹筋運動の中でも腰に負担が少ない
- 腹筋を鍛えることは腰痛の改善にもつながる
- ヒップレイズはお腹とお尻の引き締めに効果的
- ヒップレイズのコツは上半身を安定させ、お尻を高く持ち上げること
- 体幹を鍛えたいなら「ヒップリフト」もおすすめ
上半身を起き上がらせるノーマルな腹筋運動は、腰に負担がかかりやすくなります。
それにくらべてヒップレイズでは、腰を安定させたまま腹直筋を鍛えられる筋トレです。
腹筋を鍛えると正しい姿勢を保つ筋力がつくため、腰痛が緩和する効果も期待できます。
ヒップレイズでお腹とお尻を引き締めながら、きれいで健康的なカラダを手に入れましょう!