ピラティスの代表的なエクササイズの「シザーズ」。
ハサミのように脚をクロスさせて動かし、腹筋群や股関節の筋肉を鍛えながら、太ももの裏を気持ちよくストレッチできます。
「下半身がむくむ」「脚が重だるい…。」と感じる方におすすめしたいエクササイズです。
そんな魅力たっぷりのシザースのコツについて、ピラティスインストラクターの筆者がひとつひとつご説明!
その他にもシザーズの効果とやり方、ひざが曲がってしまう時の対処法をまるごと解説します。
特別な器具はいらず、いつでも簡単にできるので、ジム通いが苦手な方でも大丈夫です!
ぜひおうちで試してみてくださいね。
目次
ピラティス「シザーズ」は脚やお腹痩せに効果あり!バランス調整にも◎
ピラティス「シザーズ」で得られる主な効果は3つあります。
- 脚のむくみが改善する
- 体のバランスが整う
- お腹が引き締まる
1.脚のむくみが改善する
シザーズの動きで股関節を動かすことで、こり固まった筋肉がほぐされ、足のむくみがすっきりします。
むくみの原因は一概には言えませんが、筋肉のコリによって起こるケースが多いです。
とくに長時間座り続けると、股関節の付け根にある筋肉を緊張させて、リンパや血流の流れが悪くなることも…。
しかしシザーズで股関節を刺激すれば、詰まりが解消され、むくみの改善が可能に!
2.体のバランスが整う
シザーズで骨盤を安定させながら動くと、体幹の筋肉が使われ、体のバランスが整います。
脚をクロスさせるとき、できるだけ骨盤を動かさないようにするのですが、左右の筋肉のバランスが崩れていると上手に行えません。
足を組んだり、片足に体重をかけすぎたり、日常の姿勢のクセは体が歪む原因に。
しかしポイントを押さえて、体幹の筋肉を意識しながらシザーズを行うことで、左右の筋バランスが徐々によくなります。
3.お腹が引き締まる
シザーズを行うことで脇腹にななめに走る「腹斜筋」が鍛えられ、お腹がだんだん引き締まります。
さらにピラティスの呼吸法を使って、お腹のインナーマッスルを意識的に鍛えれば、ぺたんこお腹も実現可能に。
ピラティス「シザーズ」のやり方
ではここから、ピラティス「シザーズ」のやり方をご紹介します。
スタートポジション
※体を痛めないように、なるべくヨガやピラティスのマットを使用してください。マットがない場合は、厚めのタオルの上で行いましょう。
- ひざを立てて、仰向けになります。
- 骨盤を手前に傾けて、腰を少し丸くしたら、そのまま片脚ずつ空中に持ち上げます。
- 両脚はくっつけた状態で天井のほうへまっすぐ伸ばしましょう。股関節は90度、ひざやつま先もしっかりと伸ばします。
- 軽くあごを引いてから、上体をゆっくり起こしましょう。
- 両手は足首に近いところを触るように。手が届く範囲でOK。
シザーズのやり方
シザーズのやり方をご説明します。
- 息を吸って準備します
- 口から「ふー」と息を吐きながら、右脚を上半身のほうへ近づけ、左脚を床の方へ伸ばしましょう。両脚を遠ざけるようにして2回弾ませます。(息も2回吐いて)両手は右の足首へ。
- 息を吸いながら、空中で両脚を交差させます。
- 口から「ふー」と息を吐きながら、左脚を上半身のほうへ近づけ、右脚を床へ長くのばしましょう。両脚をお互い引き離すように2回弾みをつけます。両手は左の足首へ。
- 息を吸いながら、空中で両脚を入れ替えます。
- この動きを8回繰り返しましょう。
- 息を吸いながら両脚をそろえて、つま先を天井方向へ伸ばします。
- 最後に上体をおろし、ひざを曲げてから足を片脚ずつおろしましょう。
少し複雑な動きだったかもしれませんが、慣れてくると脚の動きがスムーズになり、心地よい感覚が得られるはずです。
ひざを伸ばせない原因と対処法
シザーズは初心者向けのエクササイズではないので、難しく感じる方が多いようです。
その中でも、「ひざが伸びない」というお悩みはよくお聞きします。
そこでピラティスインストラクターの筆者が、ひざが伸びない理由と対処法をご紹介!
ひざが伸びない原因は、太もも裏の筋肉である「ハムストリングス」が硬いことが考えられます。
簡単にできるハムストリングのストレッチ方法をご紹介します。
- 仰向けに寝て、片脚を天井に向けて伸ばします。
- 両手で伸ばすほうの太ももを持ち、上半身のほうに引き寄せましょう。
- ひざはできるだけ伸ばし、お尻が浮かないように気をつけてください。
このストレッチをゆっくり呼吸しながら続けて、少しずつ太ももの裏を柔らかくしていきましょう。あ
ピラティスのシザーズで効果を上げる3つのコツ
それでは、ピラティスのシザーズのコツを3つご紹介します。
シザーズのコツ1.股関節を正しく使う
まず1つ目のコツは、股関節をしっかり意識して動くことです。
両脚の動きを体の勢いで行ったり、腰から動いてしまったりすると、筋肉が正しく使われず効果が薄れてしまいます。
股関節を上手に動かすには、以下の2つを参考にしてくださいね。
- 太ももの付け根から脚をていねいに動かす
- ハサミの刃のようなイメージで両脚を交差させる
素早く行うと体幹がブレやすくなるので、両脚の動きはなるべくスローペースで行いましょう。
シザーズのコツ2.脚を長く伸ばす
2つ目のコツは、脚をまっすぐ長く伸ばすことです。
膝が曲がっている状態では、太もも裏の筋肉が十分にストレッチできず、さらにひざを伸ばす働きがある「大腿四頭筋」が使えません。
脚全体の筋肉を目覚めさせるためにも、つま先までピーンときれいに伸ばしましょう。
シザーズのコツ3.お腹の締めをキープする
3つ目のコツは、お腹を締め続けること。
脚を大きく動かすことで骨盤が不安定になるので、お腹を締め続ける意識がとても大切です。
お腹が使えていないと、骨盤がグラグラしてしまい体幹をしっかりと鍛えられません。
体幹を支えるのに必要なのはお腹の深層筋、いわゆるインナーマッスルです。
お腹のインナーマッスルをより鍛えるためのポイントは、口から息を吐きながらお腹全体を薄くすること。
そうすることで、重要なお腹のインナーマッスル「腹横筋」が働き、体幹を安定させることができるのです。
脚の動きに慣れてきたら、ご自身のお腹が「薄く平らな状態になっているか」をチェックしてみてくださいね!
まとめ:ピラティスのシザーズでスラリとした美脚を目指そう
ここまで、ピラティスの「シザーズ」 の効果とやり方、ひざが伸びないときの対処法、エクササイズのコツをお伝えしてきました。
足のむくみをすっきりさせて、ウェストを引き締め、体の左右バランスを整えてくれるシザース。
数よりも質にこだわり、筋肉や骨の動きを意識して動けば、期待通りの効果を得られるはず。
ジムに行かなくても家で気軽にできるので、運動不足が解消されて体がリフレッシュすること間違いなし。
シザーズで心地よく動きながら、スラリとしたきれいな美脚を目指していきましょう