プレスシットアップという筋トレをご存じでしょうか。
シットアップは腹筋を鍛える、いわゆる「上体起こし」として有名ですが、プレスシットアップはダンベルなどを使用し負荷を高めた腹筋運動のこと。
今回は、あまり知られていないプレスシットアップのメリットや詳しいやり方やコツについてまとめました。
シットアップとプレスシットアップの違いについても解説しているので、ぜひご一読ください!
目次
プレスシットアップとシットアップとの違い
プレスシットアップとシットアップは何がちがうのでしょうか。
2つの違いを理解して、どちらが自分に適しているか理解し、トレーニングを取り入れてみましょう。
鍛えられる部位
まず、プレスシットアップとシットアップは鍛えられる筋肉の部位がちがいます。
シットアップもプレスシットアップも主に腹直筋が鍛えられますが、シットアップでは腹直筋全体、プレスシットアップでは腹直筋上部が鍛えられます。
自重かウェイトトレーニングか
シットアップは自重トレーニング、つまり自分の重さを使ったトレーニング方法です。
一方、プレスシットアップはダンベルなどの重り(ウェイト)を使ったトレーニング方法です。
ウェイトトレーニングの方が、自重+ウェイトを使うので負荷が大きくなります。
背骨が硬くてもできる!
シットアップでは、上体を完全に起こす際に背骨の柔軟性が求められます。
十分な腹筋力があっても背骨が硬いとシットアップはできません。
プレスシットアップは、背骨の柔軟性が低い人でも取り組めるトレーニングです。
プレスシットアップ | シットアップ | |
---|---|---|
鍛えられる部位 | 腹直筋上部 | 腹直筋全体 |
トレーニングの種類 | ウェイトトレーニング | 自重トレーニング |
背骨の柔軟性 | 硬くても可 | 十分な柔軟性が必要 |
プレスシットアップで鍛えられる筋肉
プレスシットアップは腹直筋上部が鍛えられるとお伝えしましたが、他の部位にも効果的なため解説していきます。
腹直筋
腹直筋は、骨盤の前面にある恥骨から、みぞおち近くのあばら骨まで走行しています。
腹筋の中で最も表層にあり、いわゆる「シックスパック」と呼ばれる筋肉です。
プレスシットアップでは腹直筋上部を強く収縮させるので、特に上部を積極的に鍛えることができます。
腹斜筋
腹斜筋には外腹斜筋と内腹斜筋の2つあります。両わき腹にあり、内臓を守ったり体幹を安定させたりする働きがあります。
プレスシットアップでは、上体上部を起こす際に骨盤や体幹下部を安定させる働きをします。
プレスシットアップのメリット
プレスシットアップをおこなうとどのようなメリットがあるのでしょうか。
以下にまとめましたので見ていきましょう。
負荷の調整が自由自在
プレスシットアップの最大のメリットは、ダンベルの重さを変えることにより腹筋への負荷量を自由自在に変えることができます。
「負荷が足りないな」と感じたらダンベルを重くし、「今日は調子出ないな」と感じたら無理せずダンベルを軽くしましょう。
日々のコンディションに合わせてトレーニングを行えることがうれしいですね。
シックスパックへの近道
シックスパックとは腹直筋の上部に顕著にみられます。プレスシットアップではその腹直筋上部を重点的に鍛えられるので、シックスパックへの近道と言えるでしょう。
シックスパックへの直接的なトレーニングで最速の成果を目指せるメリットがあります。
基礎代謝アップで太りにくい体へ
腹斜筋という体を安定させる筋肉が鍛えられることで、内臓が正しい位置に保持されます。
正しい位置で内臓が正常に働くことにより、基礎代謝がアップし太りにくい体質になることが実現します。
プレスシットアップの正しいやり方
それでは、実際にプレスシットアップをおこなう方法をご紹介します。
効率的に腹筋を鍛えるポイントをまとめましたので、早速見ていきましょう。
- 膝を90度に曲げて足を腰幅に開いた状態で、仰向けに寝る
- ダンベルを両手で胸の上に持つ
- ダンベルを天井へまっすぐ押し上げながら、肩甲骨が床から離れる程度まで上体を起こす
- 腹筋を意識し、ゆっくりと上体を戻す
10回3セットを目安に行いましょう。
セットとセットの間は、30-60秒の休憩を入れましょう。
ダンベルの重さ
初めてプレスシットアップを行う時、ダンベルの重さは男性3-5㎏女性2-3㎏を目安に設定しましょう。
1回目は楽に行えても、回数を重ねるうちに疲労が出てきます。「少し軽いかな」と思う程度の重さから始めましょう。
プレスシットアップのポイント
プレスシットアップを効果的におこなうために、以下のポイントを意識しましょう。
呼吸方法
筋トレの呼吸は、「吐く息で筋肉に力を入れ、吸う息で力をゆるめる」が基本です。
特に、体幹にある腹筋は肺との関係性がいっそう強いので、呼吸は重要です。
プレスシットアップは、吐く息で腹筋を収縮させ骨盤を安定させます。そのままの吐く息で上体を起こし、腹直筋上部を強く収縮させましょう。
- 息を吐きながら上体を起こす
- 息を吸いながら上体を下げる
鍛えたい筋肉に意識を集中させる
筋トレにおいて、狙った筋肉に意識を集中することでトレーニング効果を高めることが可能に。
脳でイメージすることで、脳から筋肉への命令刺激が増加し、より効率良く筋肉が鍛えられます。
筋トレの際は、日常生活での不安なことや嫌だったことなどをいったん忘れて、自分の体に意識を集中させましょう。
気分も切り替えられストレス発散ができる上に、筋肉も鍛えられて、一石二鳥です。
反動は禁物
回数やセット数を重ねていくうちに、筋肉は疲労してきます。
筋肉が疲労すると勢いをつけて反動で上体を上げたくなりますが、それは筋トレ効率を下げることになります。
また、他の筋肉が急に過剰に力が入ることもあり、腰などのケガにもつながる可能性があります。
つらい時が筋肉が成長する時のため、反動はつけずに腹筋の力で上体を起こすように心がけましょう。
ダンベルの重さを変える
最初のダンベルの重さで楽に行えるようになったら、次の重さへステップアップです。目安としては2週間続けてみた後、次の重さへ移行しましょう。
重さの増加は、だいたい1kgずつ増やして試してみましょう。
少しずつ重さが増えると、ステップアップを実感できるので、モチベーションアップにもなりますね。
プレスシットアップに必要なダンベル
プレスシットアップはダンベルなどウェイトを使用して腹筋に負荷をあたえますが、どのようなダンベルを使用すればいいのでしょうか。
具体的に見ていきましょう。
ダンベルを使う理由
ダンベルを使う最大の理由は、自重以上の負荷を腹筋にあたえるためです。
自重での腹筋トレーニングが楽にできるようになった人は、強度をつけるためにダンベルを使用してプレスシットアップをおこない今以上の割れた腹筋を目指すことが可能になります。
シットアップが十分にできていない人がプレスシットアップをすると、手や腕に過剰に力が入ったり反動がついたりと、効果的な腹筋の筋トレにならない可能性があります。
まずは基本のシットアップを理解してから、プレスシットアップをおこなうようにしましょう。
ダンベル使用の注意点
ダンベルは重さがありますので、自分の体に落とさないように、周囲の人にぶつからないように扱い方には細心の注意を払いましょう。
プレスシットアップに限らず、筋トレは継続することが最も重要です。
ケガをして休止期間が長くなると、効率的な筋トレからは遠のいてしうため、ダンベルのあつかいには注意しましょう。
まとめ
プレスシットアップについて、シットアップとの違いから、メリットや方法までを詳しく解説しました。
プレスシットアップは自宅で簡単に行えるトレーニングです。
ダンベルをお持ちでない場合、水の入ったペットボトルで代用し慣れてきてからダンベルを購入するのもいいでしょう。
ジムに通う時間のない方や、くっきり割れた腹筋を手に入れたい方は隙間時間でプレスシットアップを行い、お腹周りを引き締めていきましょう!