通常の腕立て伏せに慣れて刺激が欲しい、胸ではなく二の腕を鍛えたい、そんな人に挑戦してほしいのが、ナロープッシュアップです。
ナロープッシュアップを取り入れれば、上腕三頭筋が鍛えられて、男性であればたくましい腕が、女性であればスリムで引き締まった二の腕が手に入ります。
そこで今回は、ナロープッシュアップのやり方や効果、きつい場合の対策方法に関して解説していきます。
自宅で取り入れられるトレーニングなので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
目次
ナロープッシュアップとは
ナロープッシュアップとは手幅を狭めておこなうプッシュアップ(腕立て伏せ)のことです。
通常の腕立て伏せは胸筋を鍛える種目ですが、手を置く位置を狭くすることにより胸筋のみならず上腕三頭筋という二の腕部分を鍛えることができます。
さっそくナロープッシュアップの効果、フォーム、メニューの組み方に関して解説していきます。
ナロープッシュアップで鍛えられる筋肉
ナロープッシュアップで得られる筋肉は、二の腕の裏側にある上腕三頭筋です。
上腕三頭筋は主に、ダンベル等の器具を使わなければ刺激を与えるのが難しい部位なので、腕を太くしたい人にはぜひ覚えておいてほしいトレーニングです。
女性の場合は腕が太くなるというよりも、ハリが出て、引き締まる効果が期待できます。
ナロープッシュアップのやり方
通常の腕立て伏せの手をつく位置は肩幅より広めに置きますが、ナロープッシュアップの場合肩幅より少し狭く設定することがポイント絵です。
上腕三頭筋に効かせるために正しいフォームを理解し、効果的にナロープッシュアップをおこないましょう。
ナロープッシュアップの正しいフォーム
ナローは英語で狭いという意味です。通常の腕立て伏せより手と手の間隔が狭いため上腕三頭筋への負荷が強くなります。
- 足をこぶし1つ分入るように少しだけ開く
- 肩の真下に手首がくるように肩幅より少しだけ狭い位置に手をつく
- 指先は正面を向き、手首の角度が90度以下にならないように注意する
- 頭からつま先までまっすぐ一直線になるように背筋をピンと張る
ナロープッシュアップのやり方
基本フォームを理解できたら、早速ナロープッシュアップをおこないましょう。
- しっかりとフォームを構えて頭からつま先までの一直線を保ちながら肘を曲げる
- 肘を外に開かずにたたみながらゆっくりと体を下げていく
- 胸は地面につけず、軽く浮かせたところで止める
- 肘を伸ばしながら地面を押すイメージでゆっくりと体を上げる
- (2)(3)(4)の動作を15回~20回繰り返す
- インターバル(2分間)
- 残り2セット行う
余裕が出てきた方は、上体を下げた時に2秒間ほど停止して、ゆっくりと上げてみしましょう。
10回を超えてくるとおしりが下がり、腰があがりやすいので、フォームはきつくなってきた時ほど気にすることが重要です。
ナロープッシュアップのメニューの組み方
ナロープッシュアップをメニューに取り入れるのであれば、ダイエット目的か筋力アップが目的かで回数が変わります。
ダイエット目的であればゆっくり20回を3セット。筋力アップが目的であればテンポ良く15回3セットで取り入れてみましょう。
負荷が足らなくなってきた場合はプッシュアップバーを取り入れるか、足を椅子の上に乗せ、角度がついた状態でのナロープッシュアップにも挑戦してみましょう。
ナロープッシュアップがきつい!手首が痛い場合の対処法
ナロープッシュアップは肘や手首に負担がかかる種目です。トレーニングを続けている上で関節に痛みが残った場合は原因を探していきましょう。
手首が痛い場合の見直しポイント
手の平に体重をかけると手首に痛みを感じます。
見直すポイントとして、手首の角度と力を入れる部分を再確認しましょう。
- 手首の位置が肩より低い(おへそ寄りの)位置の場合、痛みが出やすい
- 体が一番低い位置にある時の手首の角度は90度以上であること
- 手のひら全体ではなく手のひらの根元に体重をのせる
女性がナロープッシュアップに挑戦する場合
特に女性の場合は、手を狭めるとナロープッシュアップがきつくなる人は多いかと思います。その場合はまず膝をつけてナロープッシュアップを行い、筋力がついてきたら通常フォームでのナロープッシュアップに挑戦しましょう。
普通のプッシュアップができない場合はナロープッシュアップに挑戦するのは難しいので、並行して通常のプッシュアップも取り入れていきましょう。
ナロープッシュアップのバリエーション
バリエーション
ダイヤモンドプッシュアップ
通常のナロープッシュアップは床についた手の指先は正面を向いていますが、ダイヤモンドプッシュアップは、親指と人差し指で菱形(ダイアモンドの形)を作っておこなう腕立て伏せの方法です。
指先が内側を向いた状態で体を床に近づけると肘が開くため、上腕三頭筋のなかでも短頭(内側頭・外側頭)に負荷がかかります。
また、手首に対して負担が少ないため手首に痛みが出やすい人は一度ダイヤモンドプッシュアップを試してみるといいでしょう。
- 肩の真下に手をつき、通常のナロープッシュアップより手と手の感覚を狭く置いて、親指と人差し指で菱形(ダイアモンドの形)を作る
- 肘が外向きになったことを確認できたら、つま先から頭までを一直線に保つ
- 肘が開いた状態でゆっくりと体を床に近づける
- 上腕三頭筋を意識しながらゆっくりと体を最初のポジションに戻していく
- 3と4を繰り返しおこなう
デクラインナロープッシュアップ
デクラインナロープッシュアップとはベンチや段差に足を乗せておこなう通常のなロープッシュアップより負荷の高い方法です。
ナロープッシュアップに慣れて腕の筋力がついてきた中級者の方は挑戦してみましょう。
- トレーニングベンチに足を乗せて手をつく位置は通常のナロープッシュアップと同じ位置に置く
- 体幹に力を入れてお尻が上がらないように意識しながら足から頭までを一直線に保つ
- 肘をたたみながらゆっくりと体を床に近づける
- 上腕三頭筋を意識しながらゆっくりと体を最初のポジションに戻していく
- 3と4を繰り返しおこなう
膝つきナロープッシュアップ
ナロープッシュアップは負荷が高いトレーニングのため、筋トレ初心者や女性の方はひざをついた状態からナロープッシュアップを始めましょう。
- ひざをつき両手の幅を肩幅より狭い位置に置く
- 頭からお尻までが一直線になるように上体をキープする
- 肘をゆっくりとたたみながら体を床に近づけていく
- 上腕三頭筋を意識し肩甲骨の動きを感じながら最初のポジションに戻る
- 3と4を繰り返す
インクラインナロープッシュアップ
インクラインナロープッシュアップはベンチやイスに手をついた負荷が軽めのプッシュアップです。
先ほどご紹介したひざ付きプッシュアップをおこなう際にひざが痛いという方におすすめです。
初心者や女性向きの筋トレなのでぜひお試しください。
- トレーニングベンチに手を肩幅より少し狭めに置く
- 体幹に力を入れてお尻が上がらないように意識しながらつま先から頭までを一直線に保つ
- 肘をたたみながらゆっくりと体を床に近づける
- 上腕三頭筋を意識しながらゆっくりと体を最初のポジションに戻していく
- 3と4を繰り返しおこなう
プッシュアップバーを使用するメリット
ナロープッシュアップをおこなうときに手首に痛みを感じた方や、より負荷を高めたい方にプッシュアップバーは効果的です。
上体が深く沈み込むことによって、上腕三頭筋にかかる負荷はより強くなります。
まとめ
今回は、ナロープッシュアップに関してフォームや効果、手首が痛い場合の対処方法に関してまとめました。
ナロープッシュアップは、器具を使わずに上腕三頭筋を鍛えられるトレーニングですが、プッシュアップバーを取り入れることで手首の痛みを回避することが可能です。
筋トレは継続してこそ効果を発揮するため関節に負担がかからないようにフォームを見直したり、プッシュアップバーを取り入れてみましょう。
腕を太くしたい人、二の腕を引き締めたい人になロープッシュアップは最適なので、ぜひ挑戦してみてくださいね。