筋トレビッグ3のひとつであるスクワット。
中でも、フルスクワットは足の筋肉に強い負荷をあたえるため、初心者が間違ったフォームでおこなうとひざや腰の故障の原因につながります。
『しゃがむことはできるが立ち上がれない』
『ひざに痛みを感じるようになった』
無理しておこなわずにまずは正しい方法を理解して、足の筋力をつけてからフルスクワットに挑戦しましょう。
今回は、フルスクワットができない初心者に向けた運動のコツや正しいフォームに関して詳しく解説していきます。
ひざや腰を痛めてしまうと治るのに時間がかかり日常生活に支障をきたすので、今すぐできなくても大丈夫ですよ!
基本をしっかりとマスターしましょう。
目次
フルスクワットとは?他のスクワットとの違い
フルスクワットと聞いてもどのようなスクワットなのか想像がつかないですよね。
まずはフルスクワットがどういったものなのか、他のスクワットと何がちがうのか解説していきます。
スクワットは沈み込む深さが三段階
スクワットはひざを曲げて腰を沈み込ませる深さによって3段階に分けられます。
- 高負荷:フルスクワット
- 中負荷:ハーフスクワット
- 低負荷:クォータースクワット
フルスクワットとは、太ももと床が並行、もしくはそれ以上沈み込ませるまで負荷をかけるスクワットのことで、最も負荷の強いスクワットと言えます。
- 膝が床に対して90度より鋭角になった場合は、フルスクワット。
- 膝の角度を半分だけ曲げる(90度〜130度くらい)ハーフスクワット
- 膝を4分の1曲げる(ひざの角度が150度くらい)スクワットをクォータースクワットと呼びます。
膝を曲げる深さが浅ければ浅いほど下半身の筋肉にかかる負担は少なくなるので、筋トレ初心者や女性は、まずハーフスクワットやクォータースクワットから始めてみましょう。
ハーフ・クウォータースクワットとのちがい
フルスクワットは膝を深く曲げる分、ハーフスクワットやクォータースクワットにくらべ脚の筋肉への高い効果が期待できます。
膝に対しても負担が大きいかと思いきや、中途半端に止めて膝を伸ばす動作を繰り返すハーフスクワットの方がかかる負担は大きいとされています。
下半身全体を鍛えて筋力アップを狙う場合も、代謝を上げてダイエットを狙う場合も、どちらであっても積極的に取り入れたいトレーニングの1つです。
初心者が無理をしてはいけない理由
初心者がフルスクワットで無理をしてはいけない理由は
腰、膝、足首を故障する為。
以下に説明する3つの原因のどれかひとつでも欠けてしまうと、ケガにつながるため初心者の方は無理は厳禁ですよ。
フルスクワットができない原因をひとつずつ確認し改善していけば、いつかフルスクワットができる日は訪れます。
諦めずにコツコツ続けていきましょう。
できない原因1:筋力不足
筋トレ初心者がフルスクワットをした時、立ち上がれない原因は3つあります。
1つ目の原因は筋力不足が挙げられます。
脚の筋肉はもちろん必要ですが、フォームを安定させるための体幹や重さを支える足首周りの筋肉も必要です。
スクワットは全身の筋肉を鍛える運動のため、筋トレ初心者がフルスクワットができない理由のひとつ目は筋力不足が考えられます。
できない原因2:骨盤が前傾できない
二つ目の理由として考えられるのは、骨盤を前傾させるフォームができていないことが挙げられます。
スクワットのフォームで重要なポイントは骨盤を前傾させること。
骨盤を立てたままでは、腰にダイレクトに上半身の重さが伝わり腰痛の原因になるため、骨盤は必ず前傾させて安定したフォームを作ることを目標にしましょう。
できない原因3:足首の関節がかたい
最後に3つ目の原因として、足首関節の柔軟性がないことが考えられます。
運動習慣のない方は足首の曲げ伸ばしをおこなう機会が少ないため、関節やその周辺の筋力が弱い可能性大です。
腰で上半身を支え、足首で全身を支え、筋力で体を上げる。
どれかひとつでも欠けると正しいフルスクワットのフォームではなくなるため、ひとつずつ順番にできるように慣れば大丈夫です。
焦らずゆっくりできるようになりましょう。
フルスクワットがでるようになるコツ3つ
フルスクワットができるようになる方法をご紹介します。
フルスクワットは足首や股関節の柔軟性・バランス感覚も必要なため、脚力をつけるだけでなく、まずはストレッチや体幹トレーニングから始めてみましょう。
1:まずはハーフ・クウォータースクワットから始めて筋力アップさせる
初心者がフルスクワットをおこなうとケガの原因につながるとご説明いたしましたが、まずは膝の角度が浅い、ハーフスクワットやクウォータースクワットから始めてみましょう。
クウォータースクワットを正しいフォームでおこなえるようになったら、ハーフスクワットに挑戦し、徐々に筋力アップをすることが大切です。
2:お風呂上がりのストレッチ
フルスクワットができない場合、足首の関節が硬すぎる場合があります。
足首の関節が硬すぎると膝が前に出て前傾姿勢のポーズが維持できなくなるからです。
お風呂上がりやトレーニング前に、足首をしっかり回して柔軟性のアップを意識してみましょう。
アキレス腱を伸ばす動作でも足首がほぐれます。
足首や股関節の曲げ伸ばしがスムーズにおこなえるようになったら、ハーフスクワットから徐々に慣らしていってスクワットのフォームをカラダにしみ込ませるのがおすすめです。
3:全体のバランスと目線の位置
フルスクワットができない時は全体のフォームやお尻の位置、膝の角度、背中のどこに意識を向ければ良いかわからず、バランスが取り切れていないことが原因の場合があります。
バランスを取るためには目線を真っすぐ、もしくはやや上を見ることを意識しましょう。フォームが気になる場合は一度姿見の前でフォームを染み込ませるまで練習するのがおすすめです。
フルスクワットのやり方
先ほど説明した3つのポイントを意識して、フルスクワットのフォームをしっかりとカラダに記憶させましょう。
バーベルやダンベルを持っても持たなくても基本的にはフォームは同じなので正しいフォームについて解説していきます。
フルスクワットのフォーム
フルスクワットをおこなう際のフォームについて解説いたします。
- 足は肩幅よりも広めにして、つま先の角度は15度外に向ける
- 膝とつま先が同じ方向を向くように調整する
- 膝がつま先より前に出ないように、お尻を後ろに引きながら腰をおとす
- 太ももと床が並行になったら再び膝を伸ばす
- 同じ動作を繰り返しす
肩の力を抜いて、背筋をまっすぐ伸ばしゆっくりと上下運動するように心がけます。
バランスが取りにくい方は両手を前に伸ばすといいでしょう。
ポイントは背筋とつま先、お尻の位置
フォームのポイントとなるのは背筋とつま先、お尻の位置の3つです。
背筋は伸ばした状態で、軽く反らした状態を維持します。丸まってしまうと腰に負担がかかります。つま先は膝と同じ方向を向いていること、そして膝よりも前に出ないよう、軽く前景します。膝よりつま先が前に出てしまうとバランスを崩し、後ろに倒れてしまう危険性が高くなります。
これらを意識しつつ、お尻は後ろに引いていく感覚で下ろしていきます。お尻や太ももに負荷が集中することを意識できればより効果がアップします。
フォームが安定したら自重から重量ありに挑戦
自分の体重のみで負荷をかける自重に慣れたらダンベルやバーベルを持ったフルスクワットに挑戦してみましょう。
筋肥大に効果的でお尻や太ももにより強い負荷がかけられるようになります。
自重はフォーム固めで行う
重量ありでフルスクワットに挑戦する前に、自重トレーニングでしっかりフォームを固めましょう。フォームが固まらない内に重量を取り入れると腰や膝を痛める原因となります。
特に腰はもろく、間違ったフォームを続けているとトレーニング自体が継続不可能になるほど。悪化するスピードが早いです。
重量の目安と持ち方の種類
ダンベルの場合、フォームは様々です。両手に持って真っすぐ伸ばすフォームもありますし、1つ大きなダンベルを両手で胸の前に持つフォーム。バーベルを持つフォームに近い、両肩の上に持ち上げるフォームなど。
1~3キロの軽めの重量で行うのであれば、腕を真っすぐ伸ばしてフォームがおすすめです。同時に三角筋も鍛えられます。
高負荷をかけるのであれば、両手で胸の前で持ちましょう。肩の上に上げるのはバーベルでのスクワットを意識した場合に有効です。筋トレにある程度なれた中級者の人は、10キロほどのダンベルからスタートしましょう。
バーベルを使う場合は、頭を軽く前に突き出し、首の後ろと肩のライン乗せて行います。首を痛めないよう、しっかりと腕で支えましょう。
まとめ
今回は、フルスクワットのフォームやきつくてできない場合の対策方法に関してまとめました。
スクワットは大きな筋肉を刺激できるため、ダイエットに効果的です。
上半身を鍛える高重量のトレーニングに挑戦する場合も、並行してスクワットに取り組むことをおすすめします。
下半身がしっかりしていなければふらつく危険性が高くなってしまうためです。
お尻をしっかりと沈み込ませるフルスクワットを習得して、効率良く体を鍛えましょう。