みなさん、体幹筋を十分鍛えられていますか?
体幹筋は、美しい体型のキープ、健康維持には欠かせない筋肉です。
「最近、お腹がたるんできた。」
「もっと姿勢を良くしたい!」
と思っている方にはぴったりのポーズですので、ぜひチャレンジしてみてください。
この記事では、舟のポーズのやり方と効果はもちろん、由来やコツ、軽減法まで詳しくご紹介しています。
ちょっと不安に思っているビギナーから、もっとポーズを深めたいと思う中上級者まで、有益な情報を得ることができます。
目次
舟のポーズとは?
ヨガのポーズの中でも、腹筋などの体幹筋を鍛えることにぴったりのポーズです。
名前の由来は、ポーズ完成形が舟のように見えるからと言われています。
舟が沈まないように、美しい舟の形を目指しましょう。
日本語名:舟のポーズ
サンスクリット語:ナバーサナ、ナーバアーサナ、Navaasana
英語:ボートポーズ、Boat Pose
舟のポーズの効果
まずは、舟のポーズの効果をご説明します。
腹筋の強化
舟のポーズと言えば、腹筋の強化が最大の特徴です。
腹筋の中でも、特に腹直筋と腹横筋の強化ができます。
腹直筋はお腹の前面一番外側にあり、腹横筋は一番内側にあります。
お腹の大部分を形成するこの2つの筋肉を鍛えることで、いわゆる「腹筋が割れている」引き締まったお腹に近づくことができます。
背筋の強化
舟のポーズでは、背筋の中でもインナーマッスルとして重要な脊柱起立筋を鍛えることできます。
脊柱起立筋とは、首から腰までの背骨にある長い筋肉群のことです。
ポーズ完成形で背骨をまっすぐにキープし続けている時に脊柱起立筋は働いています。
脊柱起立筋を鍛えると姿勢が良くなり、さらに基礎代謝もあげてくれて太りにくい体質へ近づきます。
腸腰筋の強化
腸腰筋とは、腰の背骨から骨盤、股関節前面へと連なる筋肉群です。胴体と足を繋ぐ重要な筋肉で、骨盤の安定にも寄与します。
腸腰筋を鍛えることで、姿勢を安定させることができ、美しい姿勢となることができます。
下腹ポッコリ解消
下腹ポッコリの要因としては、主に腹筋力の低下、骨盤のゆがみ、姿勢不良が挙げられます。
舟のポーズは、この3点にアプローチでき、下腹ポッコリ解消に最適のポーズといえます。
腰痛改善
腰痛改善には、背筋だけでなく腹筋の強化も重要です。腹筋と背筋のバランスが重要となります。
舟のポーズでは、腹筋背筋を使うことはもちろん、ポーズ完成形では腹筋背筋を上手に使ってバランスを取らなければなりません。
これにより腹筋背筋をバランスよく使う力が身に付き、腰痛改善が期待できます。
情緒の安定
インナーマッスルを用いてポーズの安定を一生懸命に図ることは、今ここの自分自身に意識が向きマインドフルネスの状態へと入ります。
今に集中することで、過去のしがらみや未来への不安から解放され安定した情緒を取り戻すことができます。
舟のポーズが適さない人
多くの効果をもたらす舟のポーズですが、以下にあてはまる人はポーズを行わないか、信頼できる指導者の元で行うようにしてください。
腰の疾患がある
椎間板ヘルニアや鋭い腰の痛みがある場合は、悪化する可能性が考えられるので、舟のポーズは行わないようにしましょう。
とはいえ、腰の疾患がある人は腰の筋力も必要ですので、負荷のごく小さい運動から始めましょう。
腹部手術後間もない
舟のポーズは腹圧がかかります。手術後間もない人は、傷口が開く可能性がありますので控えましょう。
妊娠中
妊娠中も同様に腹圧をあまりかけないようにしましょう。
安定期前の妊娠中に腹圧を高めることは流産のリスクがあります。また、安定期以降もお腹が大きくなってくるので母子ともに苦痛を伴います。
舟のポーズのやり方
それでは、舟のポーズのやり方をご説明します!
まずは、見出しのみを読み全体像を把握してください。それから各手順のポイントを意識して行ってくださいね。
①体育座りで座り、両手で太もも裏を持つ
・座骨を床に突き刺すように骨盤を立てる
・背骨全体を天井へ伸ばす
②背骨を伸ばしたまま、上半身を少し後ろへ倒す
・息を吐きながら
・腰が丸まらないように
・腹筋の力が入ってくるのを感じる
③片足ずつ床から離す
・すねが床と平行になる位置まであげる
・下腹部の腹筋にさらに力が入るのを感じる
④片足ずつ膝を伸ばす
・ハムストリングスが伸びているのを感じる
・太もも前面に力が入るのを感じる
⑤両手を床と平行に伸ばし、ホールド
・肩が内側へ入らないように、胸を開く
・脊柱起立筋が働いているのを感じる
⑥両手で太もも裏を持ち、片足ずつ床へおろす
・一気に下ろさず、ゆっくりと
・腹筋の力は入れたまま
⑦体操座りへ戻り、膝を抱えて休憩
・背骨を少し丸めて脱力する
さらなる効果へのアドバイス
舟のポーズの基本形で余裕が出てきた方は、次のポイントを意識して、ワンランク上の舟のポーズを目指しましょう。
呼吸方法
・息を吐きながらお腹をへこます
お腹の深部にある腹横筋は、息を吐ききるときによく働きます。お腹をへこませながら息を吐ききることを意識して行いましょう。
下腹引き上げをキープ
舟のポーズでは、ほとんどずっと下腹の腹筋を使います。下腹の腹筋の力が抜けてしまうと、腰を反りやすくなり傷める可能性があります。下腹の下にある恥骨をおへそへ引き上げる意識をキープしましょう。
ホールド時間は徐々に伸ばす
舟のポーズの適切な強度には個人差があります。頑張りすぎてホールド時間を長くしすぎると、正しいポーズが崩れ腰を痛める原因となりえます。まずは短いホールド時間で、その分回数を増やして行いましょう。
イメージング
筋トレにおいてイメージングは重要です。どのタイミングでどの筋肉が働いているか意識し、さらにその筋肉のだいたいの位置がわかると、なお良いです。
イメージすることで脳から筋肉への収縮命令が増え、筋肥大の効率を高めます。
ポーズのやり方のポイントにおいて、どの筋肉が働くのかを記載したので、各ステップでイメージしながら行いましょう。
できない場合の軽減法
舟のポーズができない場合の軽減法をご紹介します。
膝が伸ばせない場合はヨガベルトを足裏にひっかけて持つ
ひざが伸ばせない場合は、ハムストリングスの柔軟性が低いことが考えられます。ヨガベルトを用いて必要な股関節屈曲角度を小さくしましょう。この時、ベルトを持つ腕が前に行き過ぎないように胸は開くように意識しましょう。
バランスがとれない場合はブランケットの上で行う
バランスが取れない場合は、やわらかく厚みのあるブランケット上で行うことで、お尻がブランケットに沈み込み安定性が増します。
お尻が痛い場合は座骨の少し後ろで体を支える
やせ型の人は座骨が床にあたり痛いのかもしれません。座骨のほんの少し後ろと床を接するように意識してみてください。接地する面が増えるので圧力が分散し痛みが和らぎます。
腹筋が著しく震える場合はすねを床と平行にする
あまりにも腹筋が震える場合は、腹直筋のみが働いていて腹横筋が働いていない可能性があります。インナーマッスルである腹横筋もしっかり強化する為に、膝を曲げすねを床と平行の高さにすることで強度を下げ適切な強度で行いましょう。
まとめ
舟のポーズについて徹底解説しました。いかがでしたでしょうか?
見た目は簡単そうですが、実際にやってみるとなかなか腹筋がきついですよね。
きついということは効いている証拠ですので、もう少し継続してみてください。
ここで紹介した軽減法やワンランクアップのアドバイスを取り入れて、ご自身に合った船のポーズを見つけられますように。