ピラティスの「スイミング」は、うつ伏せになり、腕と脚をバタバタ動かすエクササイズです。
スイミングは胸を反らせるときに必要な背筋を鍛えられるため、猫背姿勢になりやすい方におすすめ。
さらに、肩まわりの筋肉や下半身の筋肉など全身を整えることができるスイミングは、運動不足で筋力があまりなく、姿勢がだらっとしやすい方にも最適です。
そこで今回は、「スイミングを家でやってみたい」という方向けに、初心者向けのやり方から基本のやり方まで、一挙にご紹介します。
ピラティスインストラクターの筆者が、効果や注意点などもわかりやすく解説!
スイミングはマットさえあれば、家で簡単にできるエクササイズなので、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
ピラティスのスイミングは肩こりや姿勢改善に効果あり
ピラティスのスイミングにはこんな効果があります。
- 姿勢がよくなる
- 肩こりの改善
順番に理由を説明しますね。
スイミングの効果1.姿勢がよくなる
ピラティスのスイミングは、「姿勢をよくしたい」「背筋を伸ばしたい」という方にぴったりのエクササイズ。
なぜなら、姿勢を保つために必要な体幹のインナーマッスルを鍛えられるからです。
体幹とは腕や脚以外の「胴体」の部分で、体幹のインナーマッスルは、木で言うところの「幹」のようなものです。
きれいな姿勢を維持するには、体の中心軸である幹、つまり胴体のインナーマッスルが必要不可欠。
別名「姿勢保持筋」とも呼ばれていて、これらの筋肉が弱くなると、背骨は支えを失ってしまい、正しい姿勢をキープできなくなります。
姿勢が気になっている方は、スイミングでインナーマッスルを鍛えて改善していきましょう!
スイミングの効果2.肩こりが改善する
スイミングは、肩こりの解消にも効果が期待できます。
肩こりの原因はひとつではありませんが、猫背などの姿勢の悪さからくる場合が多いです。
猫背になると、頭が前方にずれていき、首や肩の筋肉を緊張させてしまいます。その結果、肩まわりのこりにつながってしまうのです。
先ほどお伝えしたように、スイミングは正しい姿勢をキープする筋肉、体幹のインナーマッスルを鍛えられます。
つまり姿勢がきれいに整えば、ガチガチに固まっていた筋肉のこわばりから解放され、結果的に肩こりがよくなるのです。
それでは次に、姿勢や肩こりの改善に効果的なスイミングのやり方を解説します。
ぜひ実践してみてくださいね!
ピラティス「スイミング」のやり方【初心者向けの方法も紹介】
スイミングのやり方を3つご説明します。
1つ目と2つ目の方法は、初心者の方向けのエクササイズです。
スタートポジション
スタートポジションは、うつ伏せの状態で行います。
- 両脚は腰幅、膝を外向き、かかとは内向きにして、つま先までまっすぐ伸ばしましょう。
- 両腕は肩幅、手のひらは下向きにして、頭の方へまっすぐ伸ばします。
- 骨盤は床と平行にして、腰を反らないように気をつけてください。
エクササイズ中に体を痛めないように、なるべくヨガやピラティスのマットを使用してください。
もしない場合は、厚めのタオルの上で行いましょう。
スイミングプレップのやり方1:腕のみを動かす
スイミングに慣れていない方向けに、腕だけを動かすやり方から説明します。
- 口から「ふー」と息を吐きながら、右腕を少しマットから浮かせましょう。
- 息を吸いながら、右腕をゆっくり下ろします。
- 次に吐きながら、左腕をマットから浮かせましょう。
- 吸いながら、左腕をゆっくりおろします。
- この動きを左右1セットで8回くり返してください。
スイミングプレップのやり方2:脚のみを動かす
次もピラティス初心者向けに、脚だけを動かすやり方をご紹介します。
※首が疲れやすくなるので、両手をおでこの下においてください。
- 口から「ふー」と息を吐きながら、右脚を少しマットから持ち上げましょう。
- 息を吸いながら、そのまま右脚をゆっくりおろします。
- 吐きながら、左脚をマットから浮かせましょう。
- 吸いながら、左脚をゆっくりおろします。
- この動きを左右1セットで8回くり返してください。
スイミングのやり方3:腕と脚を同時に動かす
最後に、胸を浮かせながら、腕と脚をいっぺんに動かすやり方をご説明します。
ピラティスやスイミングの動きに慣れてきた方向けの方法です。
- 口から「ふー」と吐きながら、両腕と両脚をマットから浮かします。
- 1のときに、目線は下向きのままで、頭から胸までをマットから浮かせて、胸を少し反らせましょう。この時、背筋をぐーんと伸ばすようにしてください。
- 右腕と左脚をアップし、次に左腕と右脚をアップ。(対角線上の腕と脚を同時に上げたり下げたりを繰り返します。)
- 息を吸って5秒間、吐いて5秒間、腕と脚をバタバタと動していきましょう。
- 10秒間1セットで、3回繰り返します。
ピラティスのスイミングを行う際の3つポイントと注意点
ピラティスのスイミングをうまく行うコツと注意点をお伝えします。
1.肩をすくませないようにする
肩をすくませたままで腕を動かすと、僧帽筋と呼ばれる肩の筋肉が緊張してしまい、こりの原因になります。
肩に力が入らないようにするには、こちらのポイントを意識して動くことが大事。
- 肩をできるだけ耳から離すようにしておく
- 腕を上にたくさん上げすぎない
筋肉を正しく使って効果アップさせるためにも、エクササイズ中は肩をできるだけリラックスするようにしてくださいね。
2.脚と腕をていねいに動かす
腕と脚の動きをていねいに行うことで、肩まわりや、お尻、太もも裏などの下半身の筋肉ををしっかりと鍛えることができます。
勢いでおこなったり、適当に動かしてしまったりすると、正しく関節を動かせなくなるため筋肉にしっかりとアプローチができません。
腕と脚の動かし方のポイントは、「関節から動かす」ことです。
ひじやひざを曲げずに、腕は肩の付け根から、脚は股関節の付け根から動かすようにしましょう。
3.おへそを凹ませながら行う
エクササイズ中は、常におへそを凹ませ、お腹のインナーマッスルを意識するようにしましょう。
スイミングは脚と腕を動かすので、腹筋を使わないと体幹を安定させることができず、骨盤がぐらぐらしてしまいます。
また、腹筋が抜けていると、腰が反りやすくなり腰痛を引き起こす原因になります。
簡単にお腹のインナーマッスルを意識する方法は、おへそを少しマットから浮かすようにすることです。
このようにお腹を平らな状態することで、骨盤が動きにくくなり、上手にエクササイズができるようになりますよ。
まとめ:ピラティスのスイミングは肩こり解消に効果的!
ここまで、ピラティスのスイミングで得られる効果とやり方、上手に行うためのポイントをお伝えしました。
「姿勢をよくしたい」「肩こりを改善したい」という方におすすめのスイミング。
また、背筋を中心に、腹筋や肩、下半身などの筋肉をまんべんなく鍛えられるエクササイズなので、運動不足を感じている方は試してみてはいかがでしょうか?
ピラティス初心者の方は、スイミングの簡単なやり方からトライして、体に負担をかけすぎないように気をつけてくださいね。
今回お伝えしたポイントを参考に、全身を鍛えられるスイミングを練習して、あなたの理想の姿勢を目指していきましょう!